風がどれだけ強くても、幼い息子をバイクの後ろに乗せながら、配達をするしか選択肢がないお父さんの話が伝えられました。
中国メディアのQQは、黒龍江省ハルビンに住むチェン・ジンタオ(Chen Jingtao、34)の胸が痛む日々を紹介しました。
ジンタオは毎日、バイクの後部座席に息子のチェン・ツーセン(Chen Zixuan、8)を乗せて、毎日配達をし続けています。
幼い息子はニット帽毛にブーツ、手袋、マスクまでして、氷点下25度まで下降した気温の中、バイクに乗って、走るたびに冷たい風に真正面から当たっています。
毎日のように赤く腫れ上がった幼い息子の顔を見るたびに、お父さんは大きくため息をつく―。
一体、どうしても息子を連れて仕事をする必要は、あったのだろうか。
ジンタオは7年前、2011年5月に息子が生まれた日が、人生で最も幸せな日だと話しています。
そんな中、2015年6月、ジンタオは息子が幼稚園に登校していた途中に鼻血が出て、そのまま倒れてしまったという知らせを耳にしました。
ジンタオはすぐに息子を背負って病院へ行きました。
そして、検査結果が出るまでに、ジンタオは一睡もできませんでした。
息子が無事であることだけを望んだ彼。
しかし、次の日、彼は衝撃的な言葉を医者から伝えられました。
それは、息子が白血病を患っているという事実でした!
ジンタオと妻は、何とか息子を生かすために売ることができるものを全て売りました。
家はもちろんのこと、少しでも高そうなものであれば、全て処分しました。
借金までした夫婦、農村で農作業をして暮らしている夫婦にとっては、息子の抗がん治療費を払うにはとても力不足でした。
結局、ジンタオの妻は医療費を稼いでくると言い、他の地域にあるレストランで働くことになりました。
一人息子のそばに残されたお父さんのジンタオ。
お父さんもしばらく前から、少しでも多くのお金を稼ぐために、配達の仕事を始めました。
ただし、幼い息子を一人だけ家に置いていくことができないため、毎日バイクに乗って、一緒に配達をすることになったのです。
お父さんとお母さんの事情を知っている息子。7歳という幼い年でも、痛みを伴う化学療法にもなかなか涙を見せていないそうです。
時々週末に立ち寄って、髪がどんどん抜けていく息子の顔を撫でるお母さん。
お父さんジンタオと妻は、既に昼夜を問わずに働いています。
息子の医療費のために、できるだけたくさん仕事をしている姿に、見守っている人々の心をより一層痛くしました…