人生は出会いと別れの連続。いい別れ、綺麗な別れ方の方法など、と簡単に言う方もいらっしゃいますが、恋人・家族を失った当事者にとって別れ、または死別はただただ悲しみでしかありません。多くの研究でも「喪失による悲しみの衝撃」というものは相当である、と証明されています。愛する人を失った悲しみからうつ病や不眠など、各種心理的・身体的な症状を引き起こす場合が多いです。それならば別れと死別の悲しみにはどのような違いがあり、喪失感を克服するために人間はどのような過程を経るのでしょうか?
別れと死別の情緒的な違い
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私たちは人生において多くの出会いと別れを経験します。別れの中でも死別は相手がこの世に存在しないという罪責感、悲しみ、恋しさなどが長く続くこともしばしば。しかし、誰かが自身の傍を離れる時、哀悼の反応の情緒的な違いは、普段相手とそのように関係を結んできたか、対人関係の出会いと別れをどのように受け入れてきたか、というのが関係します。
別れと死別の克服の違い
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別れと死別ともに、正しいな克服の期間を持つことが重要です。別れは再び出会ったり、新たな出発を応援できますが、死別は少々異なる特性が。亡くなった人は再び帰ってくることはありません。自身の失敗で知人を失った場合は、自身を責めるがあまり日常に戻ることはたやすいことではありません。もし、自身の考えに歪みが生じたら周りの人の助けが必要不可欠です。実際に自身が相手の死に影響を与えたのか客観的な視角で見られるよう、克服の過程を経なければなりません。
どのように克服すればいい?
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克服の期間には自身の感情を認めず、受け入れる必要があります。悲しい時は泣き、イライラする時は怒りましょう。このような感情を抑えたままでは、整理しきれていない別れの恐ろしさのせいで、新たな出会いを躊躇ってしまう、という結果に。そして、このような混乱した感情でいっぱいの場合は日記をつけることも効果的だと言います。時間が経ってから読み返すとより客観的に受け入れられ、あの時はこういう感情だったんだ…ということも知ることができます。
葬儀による悲しみの影響
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葬儀の際は、故人の最後の姿を見守るため嗚咽することもありますよね。その瞬間、個人的な悲しみが集団で共有することになり、お互いに辛さを共感するという経験をします。そのような経験は別れを克服するのに必要だと言われています。
新たな人に出会えれば悲しみを忘れられる?
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新たな出会いは相手を大切にしたい、という想いが芽生えます。しかし、別れという感情的な記憶は、時間が経ってもを完全に忘れられるのはなかなか難しいとされています。そのため、新たな出会いを見つけたからといって以前の記憶を思い出してしまうこともしばしば。
悲しみが長く続く場合は治療も考えよう
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他人の死への悲しみに対し「死を受け入れられない」「喪失に対する持続的な否定」「死を回想できない」「喪失と関連した持続的な怒り」「自己否定など、死に関連し自身に対し適応ができない」「喪失と関連したものに対する過度な回避」「後追い自殺したいという考え」「相手の死以降、他人を信じられない」「相手の死以降、ひとりぼっちだったり、他人から疎外されていると感じた時」「死と関連し、人生が無意味だと感じた時」「以前とは違い、人生で自身の役割について混同する時」「喪失以降に未来を計画する能力を喪失した時」があまりにも長く続くようなら、病院でカウンセリングを受けることも考えましょう。場合によっては投薬治療になり、薬を処方されることも。