任天堂は、5月6日に2021年3月期連結決算を発表しました。その報告では、最終(当期)利益が前期に比べて85・7%も増加し4803億円となり、過去最高益を12年ぶりに更新したことが明らかになりました。
2020年2月ごろからの新型コロナウイルスの感染拡大によるステイホーム需要などの高まりを受け、特に任天堂の最新ゲーム機である、「ニンテンドースイッチ」や、その専用ソフトの「あつまれ どうぶつの森」(通称・あつ森)などの売り上げが好調でした。
これまでで、過去最高利益を最後に更新したのは、持ち運び可能な小型ゲーム機「ニンテンドーDS」や、据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」などの販売量が大幅に増えた2009年3月期の2790億円でした。
2021年3月期は、本業のもうけを示す営業利益においても81・8%増の6406億円になっていて、同じく前回最高利益を記録していた2009年3月期の5552億円を上回ることとなりました。売上高としては34・4%増の1兆7589億円を突破していて、「ニンテンドースイッチ」本体の全世界での販売台数は2883万台で前期よりも780万台上回る成長を見せています。
これにより、「ニンテンドースイッチ」が発売された2017年3月からの累計販売台数は8459万台となり、1983年に発売し過去には家庭用ゲーム機として人気を博した据え置き型ゲーム機「ファミリーコンピュータ」(6191万台)や、2011年発売の携帯型ゲーム機として任天堂初の3D機能を搭載した「ニンテンドー3DS」(7594万台)を発売より4年のうちに超える結果となりました。
ソフトにおいては、無人島で自分好みに島を開拓しながらの生活を送れる「あつ森」がこの1年間で2085万本、さらに、自宅でも簡単にゲームを楽しみながら運動ができる「リングフィット アドベンチャー」が738万本を売り上げるなど、大人気でした。なお、任天堂は22年3月期の連結業績を、売上高が前期より9・0%減の1兆6000億円、最終利益は29・2%減の3400億円と見込んでいるそうです。