赤ちゃんの突発性発疹
赤ちゃんが病気になると、ママたちは驚いて不安にもなりますよね。
赤ちゃんが高熱を出す病気の1つに、突発性発疹があります。
突発性発疹は乳幼児の発症率が高く、約90%の赤ちゃんや子どもが発症するといわれています。
そこで今回は、突発性発疹の症状や感染経路、治療法、特効薬などの情報を大公開します。
突発性発疹とは?
突発性発疹は感染症で、発熱と発疹を伴います。
3~4日ほど高熱が続き、熱が下がるとおなかや背中に赤い発疹が出ます。
生後6~12カ月に多いため、赤ちゃんにとって初めての高熱になることも多いでしょう。
乳幼児の発症率は90%といわれ、ほとんどの赤ちゃんがかかる病気です。
慌てず冷静に対処しましょう。
突然の発熱
風邪などの場合は、咳や鼻水などの症状が出たり、少し体調不良が続いた後に発熱します。
しかし元気だった赤ちゃんが急に発熱になったら、突発性発疹を疑いましょう。
急に38~39度、時には40度近い高熱がでます。
熱は3~4日続きますが、そのあと一気に平熱まで下がります。
風邪の時のように徐々に下がるわけではありません。
熱が下がった日かその翌日に、全身に発疹が出ます。
発疹は2~3日くらいたつと目立たなくなっていきます。
突発性発疹と合併症
突発性発疹では、命にかかわるほどの重症になったり、後遺症が残ることはあまりありません。
しかし、まれに「脳炎」「脳症」といった脳に関わる病気や、肝炎により肝臓が機能しなくなってしまう「劇症肝炎」、血小板の減少により出血しやすい状態が起こる「血小板減少性紫斑病」といった合併症を引き起こすこともあります。
合併症のサインには、次の通りです
・3日以上の高熱が続く
・激しい嘔吐がある
・痙攣(けいれん)を繰り返す、3分以上のけいれんがある
・ぐったりして元気がない
・白眼が黄色くにごる
・多数の内出血が現れる
このような症状がある場合には、すぐに病院に行きましょう。
熱性けいれん
突発性発疹で熱性けいれんと呼ばれるものが起こることがあります。
6歳までの小児(ほとんどが2歳くらいまで)が急激に発熱したときに起こるけいれんです。
この熱性けいれんは、基本的に数分以内で収まります。
特別な治療も必要なく、あまり心配しなくても大丈夫です。
けいれんが続く場合は、脳への影響を確認するために入院が必要となります。
突発性発疹の感染経路
突発性発疹の原因は、「HHV-6(ヒトヘルペスウイルス6型)」「HHV-7(ヒトヘルペスウイルス7型)」という名前の2種類のウイルスです。
どちらのウイルスともに、およそ10日間潜伏期間があり、発症したときにはすでに感染力は弱まっていると言われています。
実は、突発性発疹の感染経路はまだはっきりしていません。
食事などで感染する「経口感染」または、呼吸器を通して感染する「経気道感染(飛沫感染)」だといわれていますが、実際のところ詳細は不明なのだそうです。
そして、抗体を持っていない子どもの場合は、突発性発疹がうつるといわれています。
この抗体は1歳までに86%の子どもにできるといわれており、抗体を持っていない4歳以下の子どもにうつることがあります。
突発性発疹の治療法
突発性発疹には特効薬がありません。
高熱が出るので病院で解熱剤が処方されることがあります。
解熱剤は、赤ちゃんが発熱でグッタリとしているとき、食欲低下、睡眠困難なときに飲ませます。
水分補給
突発性発疹は高熱が特徴です。
高い熱が続くので、次のことに気をつけましょう。
• 安静と十分な睡眠で免疫力が落ちるのを防ぐ
• 水分補給を行う
• 高熱で辛そうな時は解熱薬を使う。
(しかし、解熱剤を使っても時間がたつと再び発熱する。)
高熱が続くと脱水症状が心配です。
水分補給をこまめに行ってあげましょう。
病院で突発性発疹の診断を受けたら、お家で安静にさせ、水分補給を十分に行えば、大事に至ることはありません。
突発性発疹まとめ
突発性発疹は急な高熱が特徴です。
3日程度続きますが、そのあとは平熱まで一気に下がります。
そして熱が下がると全身に発疹ができ、2~3日ほどでなくなっていきます。
突発性発疹には特効薬はありませんが、基本的にはすぐに治るもので、後遺症などもありません。
ただし、まれに合併症を引き起こすことがあるので、こまめに観察し異変がある場合にはすぐに病院に行きましょう。
そして数日間、高熱が続くので水分補給を十分に行い、脱水症状に気をつけてください。