2017年11月29日に自身20作目となるオリジナルアルバム「DINOSAUR」をリリースしたばかりのB’z。
2018年で結成30周年を迎えるB’zは1988年9月21日にシングル「だからその手を離して」とアルバム「B’z」を同時発売してデビューを飾り、現在までにシングル53作品・オリジナルアルバム20作品をリリースしています。
CD総売上枚数など数々の歴代1位の記録を持つB’zの最大のヒットシングルは「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」で202万枚のセールスを記録しています。
今回はこの楽曲について紹介したいと思います。
ヒット曲「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」とは?
写真:U-フレット
写真:ameblo
「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」は、宮沢りえが三蔵法師で本木雅弘が孫悟空を演じて話題となった日本テレビ開局40年記念ドラマ「西遊記」の主題歌として1993年3月17日にリリースされたB’zの12枚目のシングル曲です。
ドラマのイメージに合うように東洋を感じさせるイントロで始まるこの楽曲は、ロックというよりもポップ路線の楽曲に仕上がっており、長いタイトルと共に子供から大人までの幅広い世代の人に強烈なインパクトを与えました。
写真:FOLK SONG BAR ~海風
日本では1978年から1980年にかけて夏目雅子が三蔵法師で堺正章が孫悟空を演じて絶大なる人気を博したドラマ「西遊記」が放送されていたこともあって、1993年に放送された宮沢りえ版の「西遊記」も多くの注目を集めました。
そんな話題のドラマと日本を代表するロックユニットとのコラボということで、テレビ放送やCD発売前から「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」も当然のように注目を集めたのです。
そして、33.9%という瞬間最高視聴率を叩き出した「西遊記」の放送後も人気は衰えることなく4週連続でシングル売上チャートの1位を獲得するなどして、B’z自身最大となる202万枚のビッグヒットとなったのです。
ただ、B’z最大のヒット曲でありながらライブではほとんど披露されていません。
「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」がライブで幻の楽曲状態になっているのは、この曲がライブ映えしないからというのが理由のようです。
これまでに放送されたドラマ「西遊記」の主題歌との比較
写真:筑波大学附属図書館
日本では16世紀の明の時代の中国で書かれた伝奇小説である「西遊記」をベースにした映画やドラマ、演劇などが数多く作られてきました。
そして、その中でも高い視聴率を誇ったドラマ版の「西遊記」は、夏目雅子が三蔵法師で堺正章が孫悟空を演じた作品をはじめ、1993年に放送された宮沢りえが三蔵法師で本木雅弘が孫悟空を演じた作品、
写真:マムシの雑記帳
1994年に放送された牧瀬里穂が三蔵法師で唐沢寿明が孫悟空を演じた作品、
写真:Gooブログ
フジテレビが2006年に放送した深津絵里が三蔵法師で香取慎吾が孫悟空を演じた作品などがあり、いずれも高視聴率を獲得しています。
写真:フォト蔵
そして、それぞれ夏目雅子版はゴダイゴの「モンキーマジック」、
宮沢りえ版はB’zの「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」、
写真:アマゾン
牧瀬里穂版がinfixの「傷だらけの天使になんてなりたいとは思わない」、
写真:選曲ナビ
深津絵里版がMONKEY MAJIKの「Around The World」といずれの主題歌も高い注目を集めました。
アラフォー・アラフィフ世代以上の方の場合、ドラマ「西遊記」の主題歌と言えばゴダイゴの「モンキーマジック」のイメージが強いと思いますが、シングル売上枚数的にはB’zの「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」が202万枚でダントツのセールスを記録しており、「西遊記」関連のドラマ主題歌の中でもっとも人気のある楽曲となっているのです。
ちなみにB’zに次ぐのがゴダイゴの「モンキーマジック」で56万枚の売上となっています。
まとめ
写真:24h.com.vn
1978年から1980年に放送された「西遊記」は日本テレビのドラマの歴史に名を残す名作です。
そして、その作品を開局40周年を祝う作品としてリメイクした宮沢りえ版の「西遊記」は大きな注目を集め高視聴率を獲得しました。
主題歌である「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」はドラマをヒットさせた要因にもなっており、逆にドラマが好評だったからこそ「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」の売上枚数がダブルミリオンを達成しB’z最大のヒット曲となった要因になったと考えられます。
宮沢りえ版「西遊記」はドラマと主題歌の相乗効果が見事に結果として現れた典型的な作品となっています。