「となりの関くん」は人気漫画家である東村アキコさんを姉に持つ、同じく漫画家の森繁拓真さんの作品です。2010年の「月刊コミックフラッパー」8月号にて読み切り漫画として掲載されましたが、同年の11月号から連載をスタートしました。現在も連載は続いており、現時点では10巻が発売されています。
学園を舞台にした独特なコメディ漫画は連載当初から人気を集め、その結果として日本出版販売が運営している漫画賞「全国書店員が選んだおすすめコミック」の2012年に4位にランクインした事は有名です。2013年にはアニメ化され、2015年にはドラマにもなった漫画の内容をまとめてみました。
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◼︎「となりの関くん」のあらすじ
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主人公の横井るみはショートボブの白い髪が特徴的な女子生徒です。
とても真面目で成績優秀な彼女ですが、同じく最後列にいる隣の席の「関くん」こと関俊成が気になって仕方がありません。それは関くんが授業をそっちのけで手遊びばかりしているからです。最後列、しかも前田高広という体格の良い男子生徒のおかげとバレそうになった際に片付けの手際の良さから今まで一度も教師に指摘されていません。
今日も今日とて遊びにふける関くんを知っているのは隣の席のるみだけです。
しかし彼女が先生に伝える事はありません。その理由は簡単で、関くんの遊びが面白いからです。手紙回しや机の穴を利用してゴルフのように遊ぶものから将棋や囲碁、チェスにドミノ倒しといったテーブルゲームに加えて砂金採りや新体操など一人遊びとは言えない行為をこっそりと行います。あまりにも独特でハイセンスな遊びにるみは振り回されてしまいます。しかしそんな彼女も時には一緒に遊んだり時には消しゴムを飛ばして介入したり等関くんと同じ時間を過ごすばかりです。そんな2人を知らずにクラスメイトや教師たちは関くんの遊びに間接的に関わっていくのでした。
以上が「となりの関くん 」です。
いわゆる「授業サボり漫画」で、横井るみの視点で「関くん」がどんな遊びをするのか楽しみながら「横井さん」のツッコミも楽しむ一話完結形式の作品となっています。
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◼︎「となりの関くん」のアニメ化やドラマ化について
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「となりの関くん 」はすでにアニメ化とドラマ化がされている作品でもあります。
最初に放送されたのはアニメです。2014年1月から同年の3月までテレビ東京やAT-Xなどの放送局やニコニコチャンネルといったネット配信で放送されました。作品自体は10分という短い時間のショートアニメですが、地上波放送が終了しても尚ネット配信サイトでは5月末まで配信が続けられた事が広く知られています。正確に言えば地上波放送は1話から13話までを、ネット配信サイトでは14話から21話というようにそれぞれで話数を分けて放送されました。ちなみにOVAや特典映像では地上波放送でもネット配信サイトでもなかった特別な話が収録されています。
一方ドラマ化になった「となりの関くん」が放送されたのは2015年です。
この年の7月にMBSやTBSなどの放送局で深夜に放送されましたが、特徴的な点は「となりの関くん」とともに別の漫画の実写ドラマ化もされた事です。シュールなギャグを描くのが得意な漫画家の原克玄氏さんが手掛けた「るみちゃんの事象」というコメディ漫画もドラマではまとめられており、そのためタイトルは「となりの関くんとるみちゃんの事象」となっています。2本立てで放送されました。
キャストは少なく「となりの関くん」では3名しか出演していませんが、主演の渡辺佑太朗さんと清水富美加さんはそれぞれ映画やドラマに出演した経験があります。
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◼︎まとめ
「となりの関くん」の魅力は横井さんの視点と関くんの遊びに尽きますがそれだけではありません。
無自覚に関くんの遊びを妨害する男子生徒の宇沢や2人の仲を勘違いして妄想を膨らませる女子生徒の後藤など横井さんや関くんほどでなくとも魅力的なキャラクターが登場しています。また作中では関くんや横井さんの家族も作中では登場していますが、特に関くんの妹の関純とお母さんは個性的です。妹は関くんとともに横井さんで遊び、お母さんは関くんの遊びを妨害しただけですがインパクトがあります。