アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが逮捕時に白人警察官によって膝で首を押さえつけられたことによって死亡した事件を受け、アメリカ各地で抗議運動が起こっている中、ドナルド・トランプ大統領が国民の感情をさらに逆なでするような発言をしていることについて、レディー・ガガが国のトップに立つ人間としての役割を果たしていないと指摘しました。
ドナルド・トランプ大統領は「略奪が始まれば、発砲が始まる」とツイッターに投稿し、州兵による武力鎮圧を奨励するかのような書き込みを行い、「暴力賛美」と批判を浴びていました。
レディー・ガガはSNSに投稿した長文の声明の中で、長年にわたるアメリカでの人種差別には自分も強い怒りを感じていますが、「怒りをさらに助長するような」ことをするよりも解決策を見つけたいと綴っています。「どう抗議しても、守ってくれるべきはずのリーダーからの思いやりを受けることはない。一般のアメリカ国民は人種差別主義者、それが事実。
トランプ大統領がその義務を怠っていることは長年分かっていること。彼は世界で最も権力ある椅子に座りながらも、黒人の命が今でも奪われていく中、無知と偏見を提示することしかしない。彼が愚かな人種差別主義者であることは、大統領になってから、ずっと分かっていること。彼は人種差別に根付いたシステムや人種差別運動を助長しているだけで、それは誰の目にも明らか。今こそ変わる時。」
さらに、黒人コミュニティへの支持を呼び掛けています。「私たちは黒人コミュニティに愛を示す必要がある。白人で恵まれた1人の女性として、私はそれを支持すると誓う。恵まれたコミュニティの人間として、人種差別撲滅に対してや、それにより命を落とした人たちのために立ち上がることを十分にしてきていない。これは正義じゃない。これは私たちの国を定義する壮大な悲劇。そして、それは長らく続いてきたこと。私は悲しいと同時に怒りを感じている。だから私は効果的かつ非暴力的な形で変化すべきことを、できるだけ伝えていくつもり。」
ドナルド・トランプ大統領は31日にもツイッターで略奪や放火など暴動行為について「国内テロ」と非難し、強制的手段を用いて鎮圧するよう各地の知事に命令をしたと伝えられていますが、テイラー・スウィフトも「大統領選で落選させる」とSNSで抗議の書き込みをしています。
このニュースに日本のネット上では、このようなコメントが上がっています。
・クリエイターが堂々と政治的発言ができるアメリカが羨ましいですね。日本では特定の民意(主に安倍政権支持者のそれ)に沿わないクリエイターの発言はたちまち誹謗中傷の的にされ、謝罪に追い込まれ結果封殺されてしまうのですから。
・トランプはせめても殺された黒人に哀悼の意を示すべきだった。それをせず軍隊投入の強権力を使おうとした。これで反発はさらに大きくなるだけだ。あんな動画見たらだれでも怒りがこみ上げると思う。彼は人種差別主義者であることの証拠だ。