自分や他人が貧血で倒れた時に、正しい対処法を知っておかないと助けたつもりで余計に深刻なダメージを与えることがあるそうです。そこで、貧血が起きる原因と、貧血で倒れた時の対処法についてご紹介します。
どうして貧血は起きるのか?原因は鉄不足?
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突然周囲が暗くなったり、回っているかのような感覚、そして気がつけば倒れていたなんてことを、誰でも一度はこのような、「貧血」が原因で倒れるという経験したことがあるのではないでしょうか。軽度の貧血であれば、座ったり横になっていれば回復しますが、酷いものになると倒れてしまい、意識を失ってしまうこともあります。貧血というと血が足りていないから起こると考える人も多いと思いますが、実は血が足りていないわけではなく、鉄分が足りていないからだといいます。血液中のヘモグロビンを生成するためには鉄が必要となります。しかし、様々な要因から鉄が不足してしまうと、ヘモグロビンが不足してしまい体が酸欠を起こすそうです。
普段から鉄分不足を予防するためにバランスの取れた食事を
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貧血と言えば男性よりも女性に多く見られる症状です。その理由としてあげられるのが、月経や月経不順です。これらがホルモンバランスをくずして、血液中の鉄分やヘモグロビンを失いやすい状況を作るからだといいます。中でも鉄分は普段の食事でなかなか補給することがない成分のひとつで、食事や鉄剤で補給しないとすぐに不足してしまいます。特に、子供や高齢者、妊婦が貧血を起こす状態になると、健康な成人よりも回復が遅れるそうです。これを予防するためにも普段から鉄分を含んだバランスの良い食事を心がけるのが良いでしょう。
貧血かどうかは自分の体調を観察すれば分かる
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貧血かどうかを判断するためにも、自身の体調を把握しておく必要があります。まず、疲れやすい、朝が起きられない、立ちくらみやめまいがする、爪が薄く割れやすい、顔色が悪い、食欲がわかない、これらの症状が無いかなどを把握しましょう。思い当たるところがあれば貧血の可能性が高いでしょう。もし、目の前で他人が倒れた場合も、顔の白さ、爪の薄さなどを観察することで、貧血かどうかがわかるそうです。次に、自分と相手の状態について観察します。ダイエット中や偏食をしていれば鉄分が不足している可能性がありますし、妊娠や月経不順でも貧血の可能性が考えられます。
貧血が起きた時の対処法は?無理をする・させるのはNG
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もし、貧血で倒れてしまった場合、意識があるなら動かずに様子を見ましょう。貧血を起こしているということは、体内の酸素濃度が薄くなっており、それをカバーするために心臓がいつも以上に活発になっています。その状態で無理に体を動かすと、心臓に強い負担をかけてしまうことになってしまいます。もし、貧血が酷くて動けないようであれば、周囲の人に救急車を呼んで貰う必要があります。他人が貧血で倒れた場合も同様に、無理に体を動かさず、意識が無いようであれば救急車を呼ぶようにしてください。
貧血と脳貧血はちょっと違う?でも対処法は同じ!
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「貧血」と「脳貧血」は、似ているようで違う部分もあるため覚えておきましょう。貧血は体内の鉄やヘモグロビンが少なくなり、酸素濃度が薄くなっている状態を表します。対して「脳貧血」は起立性低血圧とも良い、立ち上がったときや起き上がった時に、急激に血圧が下がることで起こります。寝ていたところに電話が鳴り、飛び起きてその相手をしている最中に突然意識がなくなってしまう、このような場合は脳貧血の可能性が高いといいます。もし、息苦しさを感じたり、血の気がひいていく、目の前が徐々に暗くなっていく感覚や、周囲がグラグラした感じが現れたら脳貧血で倒れる兆候なので、周りにぶつかるものが無いか、人はいないかを確認し、すぐにその場にしゃがみ込むようにしましょう。酷いようであればそのまま横になってしまった方が良いでしょう。普段からこのような状態にあれば、急に立ち上がらない、起き上がる前に意識がはっきりとするまで待ってから起き上がるというように、脳貧血が起きないように注意をしましょう。
まとめ
貧血や脳貧血を起こして倒れる時、周りにぶつかるものがあると、それにぶつかって怪我をしてしまう恐れがあります。貧血の前兆が現れたら、周囲にぶつかって危険なものが無いかを確認し、無理をせずに座ったり横になれる場所で休むようにしましょう。