新型コロナウイルス感染拡大の影響で、休業や営業時間の短縮を迫られる飲食店。そんな苦境でも、テイクアウトや通販などをメインに奮闘している店舗が見られます。
東京都中野区にある居酒屋「ネオビストロ MURA 中野店」もそのうちの一つです。しかしこの店、そのアピール方法が独特なようで…。
#助けてください
#中野の中心で
愛を叫びながら
#テイクアウト
#始めました
店が入ったビルの窓ガラスには、一文字ずつこんな貼り紙がされています。気持ちはわかるが、かつてこんなにも分かりやすいアピール法があったでしょうか。
この光景はユーザーの唐沢よしこ(@oomeshi)さんが2020年4月20日にツイッターで紹介しました。
・大変なことなのに笑ってしまう私を許してください。
・叫び!伝わるな~ 頑張れ!!
といった声が寄せられています。
ビルの中層階でSOSが! pic.twitter.com/gko9iQR3ok
— 唐沢よしこ (@oomeshi) April 20, 2020
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メッセージの主である東京都中野区の居酒屋「ネオビストロ MURA 中野店」の店長によれば、テイクアウトは1週間ほど前から開始しました。貼り紙も同時期に作って掲示を始めたそうです。貼り紙はビルの3階と4階に掲示されており、3階が「ネオビストロ MURA 中野店」、4階が系列店(現在は休業中)となっています。
「テイクアウトをすることが初めてだったので、インパクトを残したいということで窓に貼らせていただきました。またこういう状況ですので、うちのお店の前を通った時に、ちょっとでもクスッと笑えてもらえればと思います。文字数が多く大変でした。黒ペンを何本も無駄にしました。
内容については、店を経営している年代が30代なのですが、高校生のころに流行ったセカチュー(世界の中心で愛を叫ぶ)とかけました。」と、店長は話します。
どこかで聞いたことがあるフレーズだと思ったら、そういうことか…。貼り紙の効果はあったようで、実際にこれを見て来たと話すお客さんもいたといいます。
「ネオビストロ MURA 中野店」の飲食店情報などが集まる「中野ファン」フェイスブックには写真と共に「悲痛な叫び。愛すべき地元の中野の飲食店さん、テイクアウトで助けたいです。」「今まで美味しい料理と豊かな時間を提供してくれていた中野の飲食店、応援したい。」などの書き込みがありました。
「ネオビストロ MURA 中野店」は営業時間の短縮により売り上げが10分の1くらいまで落ち込んだそうです。しかし家賃などの支出は普段通りあるため、少しでも売り上げを伸ばすためにテイクアウトを始めました。
現在、店内を利用する客はほとんどいません。テイクアウトでは新しくメニューを考え直し、3~4種類ほどのお弁当をワンコインで売っているといいます。
「こういう時ですので、おいしいものを低価格で召し上がっていただきたいと思います。」と、店長は続けます。