新型コロナウイルスの感染拡大に関連し、全国の小売店でトイレットペーパーやティッシュペーパーの買いだめが相次いでいます。デマの拡散によるものとみられ、業界団体は冷静な対応を呼び掛けています。「瀬戸際とされた2週間」がたった今もなお、生活に欠かせない一部食料品の品薄状態が続いています。
SNSに投稿された陳列棚が空になった写真。
普段からよく食べてる大好物の納豆。昨日無くなくなったので会社帰りスーパー寄ると、売り切れだし一個もないし。
免疫力Upだとかコロナにどーとかそんな情報らしいが、
普段食べない人が、昨日今日食べ始めたからって免疫あがらんだろ・・・と思ったのでありました#納豆売り切れ pic.twitter.com/4F0I52GucwADVERTISEMENT — ホッピー (@erika_hoppy) March 4, 2020
ツイッターより「今度は納豆買い占めかい!」実は今、全国各地の店で、納豆の品切れが相次いでいます。食料品にまで及ぶ品薄に、街からは不安の声が上がっています。
「早く解消してほしい。いつまで続くんだろう。」、「先が見えない。」と、街の人は言います。
では、今どのような食料品が品薄なのでしょうか。東京都内のスーパーを調べると、焼きそばや、うどんといった麺類が、陳列棚から姿を消していました。さらにカレーのコーナーでは…。
東京・足立区 ベニースーパー佐野店 赤津友弥さんは明かします。「甘口だけ品切れしてしまう。確実に言えるのは、“昼食需要”の高まりがある。」、「お母さんが子どもに食べさせやすいもの。短時間で準備ができるものが共通して売れている。」
一斉休校によって、子どもが好む食品が爆発的に売れ、品薄になっているといいます。
「(何買う?)給食がないから、お昼ご飯とか。1週間分まとめて買います。」と、買い物に来ていた親子連れは言います。
さらに、飛ぶように売れているという納豆はというと…。9日朝、棚出ししたばかりにもかかわらず、昼過ぎには完売した商品もあります。
今、なぜここまで納豆が売れているのでしょうか。
ベニースーパー佐野店 赤津友弥さんは明かします。「納豆は、よく“健康効果”で取り上げられる。そういった点で瞬発的に売れることがある。」コロナ感染への不安から、免疫力を高めるとうわさされる食材に、消費者が殺到しています。
ある店では、納豆と同じ発酵食品が売れていました。
アキダイ・秋葉弘道社長は明かします。「ヨーグルトです。毎日注文しても、注文した数売り切れてしまう。」
瀬戸際とされた、この2週間。中でも在庫不足が心配なのが長芋。
アキダイ・秋葉弘道社長は続けます。「非常に売れていて、平年の3倍くらい。最終的な防御策として、免疫力を上げるものが非常に売れている。」
こうした状態は、いつまで続くのでしょうか。
アキダイ・秋葉弘道社長はさらにこう答えます。「コロナウイルスの病気が終息を迎えないと、誰も答えられない。お客さまのニーズにこたえるべく、必死になって(商品を)かき集めている。」
同志社大心理学部の中谷内一也教授(リスク心理学)は買いだめについて、「品薄になると耳にした人がいつもの倍の商品を買おうとすると品薄になり、店頭から商品がなくなる。それを目にした人がさらに購入しようとし、社会的な現象になる」と指摘します。「購入の対象は安くて余分に買っても損しない物、生活に必ず役立つ物ならば、何に向いてもおかしくない」と話します。