新型コロナウイルスの集団感染が起きている「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船していた日本人の80歳代の男女2人が死亡したことが20日、明らかとなりました。
同船の乗客の死亡が確認されたのは今回が初めてとなります。国内で感染者が死亡したのは、今月13日の神奈川県在住の80歳代女性に続き、計3人となりました。
関係者によると、死亡したのは87歳の男性と84歳の女性とのこと。
男性は11日に神奈川県内の病院に、女性は12日に東京都内の病院にそれぞれ搬送され、入院していたが、20日に死亡が確認されました。いずれもウイルス検査で陽性反応が出ており、呼吸器や血液の持病があったとのことです。
同船は3日夜、横浜港に帰港し、5日に10人の感染者が確認されて以降、船内の感染者数はどんどん増え続けました。乗客・乗員3711人のうち、19日までに日本人270人を含む計621人の感染が確認されていました。
19日時点で集中治療室などで治療を受けている重症者は、日本人15人を含む計29人にも上がっている状況です。その一方、本日20日、前日に続きダイヤモンド・プリンセスから乗客の下船が行われました。
厚生労働省によると、19日には高齢者を中心に443人が下船をしたとのことです。20日はさらに日本人と外国人各約250人ずつ、計約500人が船を下りることになっています。明日21日までに乗客の下船を終える見込みだと発表もしています。
専門家はクルーズ船で新型コロナウイルスに感染した乗客2人が死亡したことについてこう話しています。
「大変残念だ。もともとの持病や高齢だということ、それに長期間船内に待機していたことなど、さまざまな要素が絡んでいる可能性があるため、現時点で断定的なことは言えない。高齢者など重症化のリスクが高い人たちに対して、早期にケアを行うことが今後も重要だ」と指摘しました。
また、東京医学の教授は「新型コロナウイルスは、高齢者や持病のある人たちが重症化しやすいとされていて、亡くなった2人にも高齢であることや持病の影響があったのではないかと考えられる」と話しています。
実際にも今回の男女二人は呼吸器や血液に持病があったとのことでしたから、やはり可能性はかなり高いといえるでしょう。
そのうえで、「特に高齢者の方は、できれば満員電車など人混みを避けたほうがよい。どうしても出なければならないときは、手洗いの徹底やマスクをつけるなどの対策を行うことが重要だ。かぜの症状が2日間続いた場合は、主治医に電話するか、保健所のコールセンターに連絡してほしい。今後、感染者が増えれば重症化する人も増えるので、適切な治療ができるよう医療体制の整備を早急に進めることが必要だ」と話しています。
高齢者の方は特に免疫力も下がり、菌と闘うのにはとても難しいと思います。どれだけ元気でも、ご自身でのケアも重要視していただけたらと思います。。。