米大統領選に向けた民主党の候補者争いで、同性愛を公表しているピート・ブティジェッジ前サウスベンド市長(38)の支持が伸びるなか、
トランプ大統領に近いラジオ司会者が、「米国はまだ、ゲイが大統領に当選できる国ではない」と発言したことを受け、ネット上で波紋を広げています。
同発言に対しては民主、共和の両党から批判が出ているのですが、
トランプ氏の周辺が今後もこうした攻撃をする可能性はあるとみられています。
米大統領選の民主党指名候補争いの初戦、アイオワ州党員集会を制したのは、
ほんの半年前まで無名だった最年少候補、ピート・ブティジェッジ(38)。
もしもこのままの勢いで民主党の大統領候補に指名され、
トランプ大統領に勝利すれば、本当にアメリカ初のゲイの大統領が誕生することになります。
しかし、今、ネット上で物議を醸している発言をしたのは、トランプ氏の熱心な支持者として知られるラッシュ・リンボー氏(69)。
2月12日、同氏は自らの番組でブティジェッジ氏の名を挙げ、
「討論会のステージで、男の中の男、トランプ氏の隣で夫にキスをする男はどう見える?」
などと語り、民主党の支持者が敬遠するのではないか、と推測。
「米国はまだ、ゲイが大統領に当選できる国ではない」と述べたのです。
リンボー氏の発言を受けて、ブティジェッジ氏と候補者指名を争うジョー・バイデン前副大統領は「(トランプ)政権の堕落の一端だ」と批判。
共和党の重鎮、リンゼー・グラム上院議員もAP通信に、
「米国の現状を見誤っている。この国は性的指向を理由に、資格がないとみなすようなことはしない」
と否定的な意見を語るなど、大きな反響を呼んでいます。
2年前に同性婚をしたブティジェッジ氏。
これまでの世論調査では、同性愛を公言している大統領を米国人が受け入れられるかについて、まちまちの結果が出ているようですが、本人は今回の炎上発言についてコメントを公表していないようです。
ただ、13日の集会では、「私は、結婚にも夫にも誇りを持っている」と話していました。
38歳という若さに加え、スマートな経歴とよどみない爽やかな演説で指名争いのトップグループに駆け上ってきたブティジェッジ氏。
今後、予備選はマイノリティの多い州に移っていきますが、
これからのブティジェッジへの支持の広がりに注目したいと思いますね。