去る19日、シンガー・ソングライターの山下達郎(66)さんが、TOKYO FM「山下達郎のサンデー・ソングブック」に出演中、昨年末の紅白歌合戦での「AI美空ひばり」を「冒とく」とバッサリ斬り捨てる場面があったそうです。
「AI美空ひばり」は 「冒とく」と一言
この日は1曲目に、妻でシンガー・ソングライターの竹内まりや(64)さんが 紅白に初出場し歌った「いのちの歌」をかけて始まりました。紅白効果もあって7日付の「オリコン週間シングルランキング1位」となり「ありがとうございます」と語っていたのですが、「AI美空ひばり」に対しては 容赦しないコメントがあったようです。
リスナーからの「単刀直入にお聞きします。昨年の紅白、AI美空ひばりはどう思われますか?私としては技術としてはあり、かもしれませんが、歌番組の出演、CDの発売は絶対に否と考えます。AI大滝詠一とかAI山下達郎なんて聴きたくありません」という質問に対し山下は「ごもっともでございます。一言で申し上げると、冒とくです」とだけ語りました。
「AI美空ひばり」に対する賛否とは?
「AI美空ひばり」は、昭和の歌姫・美空ひばりさん(享年52)が亡くなって30年ということもあり、最新の人工知能(AI)技術でよみがえらせたプロジェクト。紅白では、舞台上の階段セット上のLEDスクリーンに白いドレスをまとったひばりさんが登場しました。情感ある振り付けとともに、新作の楽曲「あれから」を歌い上げ 賛否両論で話題になりました。
同曲のメモリアル映像では、北野武さんや指原莉乃さんらが出演したのですが…
「美空さんの最高傑作かと思うくらい、いい歌」(北野武)
「今は近くにいない人を思って聴くと、涙が出ちゃうんじゃないかな」(指原莉乃)
と、出演者も含めて 視聴者からも 絶賛のコメントが 寄せられていましたが、一方で「否」の意見も少なからずあるようでした。
そのおおよその論調とは…
「美空ひばりの歌声はあんな平淡なものではない」
「アーティストをこういう形で再消費するのは正しいのか?」
「故人への冒涜」
「過去の歌ならまだしも、新曲を歌わせるのは、もはや美空ひばりではない」
「故人がAI技術で復元されると、いつまでもそれに依存してしまう可能性がある。有名人がAIで再現されて、高額な商品を売りつけるようなビジネスもありえる」
等のようなものでした。
とりあえず、今回の美空ひばりさんAI化プランに関しては「遺族やレコード会社の許可を得ている」そうですが、今後「著名人のAI化」が頻繁かつ高品質化すればするほど、さまざまな問題が生じてくるケースも予測されそうですね。