年が明け、冬本番。週末には家族でスキー場にと考えている人もいるかもしれません。しかし、今年のスキー場はいつもと様子が違います。今年は全国的な暖冬で、スキー場が深刻な事態となっているからです。
スキー場が営業できない?記録的な暖冬で…
原因は記録的な暖冬です。大阪では例年の気温と比較すると、去年12月1日~今年1月9日まで、3月下旬~4月上旬並みの高い気温が続いています。
平年の近畿日本海側の降雪量は、京都・舞鶴で30cm、豊岡では44cmですが、2019年12月はいずれも0cmでした。そのため、近畿・徳島にある25か所のスキー場では、今シーズン1日でも営業できたのは9か所のみです(2020年1月10日現在)
人工雪も作れない?気温がマイナスにならず…
峰山高原リゾートは、国内では14年ぶりとなる新たなスキー場として2017年12月にオープンしました。当時撮影された様子を確認すると、12月中旬の時点で山一面が雪に覆われています。この時のゲレンデは自然雪3割程度に対して人工雪が7割ほどでした。
しかし、今年はほぼ全てが人工雪で、3本あるコースのうち1本を作るのでもやっとです。
「例年は気温がマイナスになる日の方が多いので、雪をほぼ毎日のように作れるんですけど、今年はマイナスにならないんですよ。いつも0.3℃とか0.5℃とか。本当にギリギリのところでマイナスにならないので、なかなか雪を作れる日がない。」と峰山高原リゾート 正垣努総支配人は話します。
水を霧状に噴射して雪を作る人工降雪機。13台あるこの機械を夜中にフル稼働させれば、一晩でかなりの雪を作ることができますが、それでも今年は厳しいといいます。
今後の気候に期待し より滑りやすく斜面を造成
「特に1つのコースは今年斜面を造成してより滑りやすくしていたんですよね。だから期待していたんですけど。これから一番気温が低くなっていく時期に差し掛かってきますし、ここでたくさんのお客さんが賑わっているような、そんなスキー場になるように今から本当に頑張っていきたいなと思っています。」(峰山高原リゾート 正垣努総支配人)
毎年好調に客足を伸ばしてきた峰山高原リゾート。今年は準備にも力を入れていました。毎年1月下旬から客が増えるということで、今後の気候に期待しています。
客は4割程度増加で 「ゴルフ場」に「恩恵」
一方、雪が降らないことで逆に恩恵を受けているのが、ゴルフ場です。京都府福知山市の「福知山カントリー倶楽部」では、毎年1月~2月にかけては雪が積もるため営業を休止していますが、今年は営業継続中です。
「最高です。いつでも来られるので。」と兵庫・氷上町から来た客はいいます。
「毎年この時期はスキーばっかり行ってますけども、今年はゴルフができるので喜んでおります。」(京都・福知山市から来た客)
「おかげさまで今年は暖冬のおかげで年末年始は営業することができました。多い時でしたら15cm20cmと雪が積もるときがありますので、正月からずっと1月まで雪がないということはないですね。初めてくらいかもしれません。」と福知山カントリー倶楽部 因幡和雄支配人は話します。
このゴルフ場では去年と比べると、客は4割程度も増えているということです。