13日の成人の日に、令和初の成人式が全国で開かれました。総務省によると、今年の新成人は昨年より3万人少ない122万人で、総人口に占める割合は十年連続で1%未満となったといいます。
大阪では、終始和やかな雰囲気の中で行われたウオーキングイベント「第7回ハルカスウォーク 地上300メートルの成人式」が話題となりました。新成人99人が抱負を書いたタスキをかけ、日本一高いビル「あべのハルカス」の60階の展望台まで、およそ50分程かけて1637段の階段を上がり切りました。
また、沖縄では派手な格好で参加する新成人が多く、警察沙汰になるほど荒れると成人式として有名ですが、今年は火災で焼失した首里城再建に向けた募金活動が行われ、新たな試みが加わって例年とは異なった成人式の雰囲気となりました。こうした成人式の変化について、若者の文化にくわしいマーケティングアナリスト・原田曜平氏はこう指摘します。
「若い人たちの成人式が荒れなくなってきた、おとなしくなってきた。この理由は、SNSの普及が大きい。今の新成人の約10%弱くらいが、炎上経験がある。炎上したくない気持ちが強い。行き過ぎた動画投稿をすると、炎上してしまうし、SNS中心で評価を周りから得たり、逆に失ったり、すごく翻弄(ほんろう)されている世代」
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このように、2020年の新成人が中学や高校のころからスマホに親しんでいる世代であることから、“派手に騒ぐ成人式”という概念から“有意義に過ごす成人式”へと変化しているようです。しかし、そんな中でも新成人の逮捕が相次いでいることは事実であり、お酒絡みの事故も多発しています。
13日午前5時10分ごろ、福岡県宇美町桜原の県道で信号待ちしていた車に普通乗用車が追突しました。警察が駆けつけ追突した車を運転していた男を調べたところ、呼気から基準値の1.4倍のアルコールが検出され、男を酒気帯び運転の現行犯で逮捕したということです。逮捕されたのは大野城市若草の会社員、彌永侑志容疑者(20)で「成人式の後の集まりでシャンパンやハイボールを飲んだ」などと容疑を認めているということです。
警察によると、彌永容疑者の車には女性が乗っていて、飲酒の経緯を詳しく調べているということです。他にも、茨城県警石岡署が成人式に出席後、酒に酔って会場のドアを膝蹴りして破損させたとして、器物損壊の疑いで同県龍ケ崎市の専門学校生(20)を現行犯逮捕しています。こういった時代の変化の中でも、残念ですがお酒によって悪さしてしまう新成人は変わらずにいるようです。