警察庁は、10日の「110番の日」に合わせて昨年(1〜11月)の110番通報の状況を発表しました。
受理件数は全国で829万9775件(前年同期比5万9937件減)で、前年同期間より5万9937件少なかったです。
このうち携帯電話やスマートフォンなど「移動電話」からの通報は過去最高の74%を占めました。
相談や要望は、相談ダイヤル「♯9110」へ
昨年1~11月に全国の警察が受理した110番通報のうち緊急性のないものは152万4542件(同7万9179件減)で、全体の18.4%にもなりました。
警察庁によると、。警察の対応が不要な通報も多く、中には「酔っ払って帰れない。パトカーで送ってほしい」「家の中にゴキブリがいる」「携帯電話を機種変更したので試しにかけてみた」「きょうは何日ですか」といったものもあったとか。
緊急性がない通報の内容別では、「救急車は何番に電話すればよいのか」などの「照会」が46・3%、「信号機を設置してもらいたい」といった「要望・苦情・相談」が43・8%、「虚報・誤報」が9・9%だったそうです。
警察庁は、こうした通報が集中すると、事件や事故の関係者からの急を要する通報を受けられなくなる恐れがあると懸念しています。悪質なケースは、偽計業務妨害や軽犯罪法違反(虚偽の犯罪・災害の申し出)事件として摘発しているという。
同庁は、緊急性のない相談や要望は、相談ダイヤル「♯9110」の利用を呼びかけています。
竜童さん夫妻が一日指令本部長も
また 今回の「110番の日」には、歌手の宇崎竜童さん(73)と作詞家の阿木燿子さん(74)夫妻が 警視庁で 一日通信指令本部長を務め、「110番と#9110の正しい使い方を多くの方に知っていただきたい」と訴えました。
夫妻は警察官の制服に身を包み、女性が振り込め詐欺の被害に遭ったとの想定で、阿木さんが110番を受理し、氏名や住所、犯人の特徴などを聞き取りました。宇崎さんはしっかりとした口調で、最寄りの警察署に 無線指令を出したということです。
子どもがスマートフォンを誤操作し、110番したケースもあったり、いたずらや無言電話も多い現状でもあり、改めて 一人一人が 110番と#9110の正しい使い方を 認識する必要があると思われます。