去る 8日、英国のヘンリー王子(Prince Harry)とメーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)は 、高位王族の地位から退き、北米で過ごす時間を増やすと言った内容の電撃発表を行いました。
”シニア”メンバーから退く
「何か月にも渡って深く考え、内部で話し合いをした結果、私たちは今年この制度の中で革新的な新しい役割を作り上げていくことを選びました」とコメント、英国王室内で新しいポジションに就くことを発表しました。
「引き続きエリザベス女王を支えつつ、これからはロイヤルファミリーの”シニア”メンバーから退き財政的に独立した立場で仕事をしていきます。女王やコモンウェルス、私たちがパトロンを務める組織に対する務めを大切にしつつ、今後はイギリスと北米の両方で過ごすことを計画しています…」と現在のように ロンドンだけを拠点とするわけではなくなると発表しているのです。
ヘンリー王子夫妻はバッキンガム宮殿(Buckingham Palace)を通じ出した このような声明で、「『高位』王族としての地位から身を引き、経済的独立に向けて取り組むと同時に、引き続き女王陛下を全面的に支援する」と表明したことになります。
今後の立場が具体的にどのようなものになるのか、現在の「サセックス侯爵夫妻」という称号が変わるのかについては触れていません。
王族としてのプレッシャーや家族関係に生じた溝
これに対し エリザベス女王(Queen Elizabeth II)の報道官は 短い声明を出し、王子夫妻との協議は「初期段階」にあると説明。「われわれは2人が異なったやり方を望んでいることは理解しているものの、これは時間を要する複雑な問題だ」と表明しました。
高位王族の役割は公式には定められていないが、一般的には王位に近い存在で、王に代わって公務を頻繁に行うものと考えられています。
昨年は英王室にとって波乱の1年となり、ヘンリー王子夫妻は王族としてのプレッシャーや家族関係に生じた溝といった問題に苦慮してきたようでした。
王室と関係を断絶するわけではない?
王子夫妻は、2018年の挙式と昨年5月の長男アーチー(Archie)ちゃん誕生後、メディア攻勢による圧力に悩んでいると告白。昨年のクリスマス休暇はエリザベス女王ら王室メンバーではなく、カナダでメーガン妃の母ドリア・ラグランド(Doria Ragland)さんと共に過ごすと発表しました。
「このように地域的に分けることで、私たちの息子に王室の伝統を理解させつつ育てながら、新しいチャリティ組織の設立を含めた新しい章に集中することができるようになるでしょう。このワクワクするような新たな一歩に関して追って詳細を発表できるのを楽しみにしています」と話しました。
最後には「今後も女王やチャールズ皇太子、ウィリアム王子、すべての関係者と協力していきます」とコメント、英国王室と関係を断絶するわけではないと強調しています。
拠点を置くのはコモンウェルス?
王子と妃は「北米」とだけ言っているけれど、拠点を置くのはコモンウェルスの1国であり、メーガン妃が女優時代に暮らしていたカナダになると見られているようです。
今週に入ってからイギリスのタブロイドを始め、複数のマスコミでヘンリー王子とメーガン妃がカナダへの移住を検討しているという報道が浮上、イギリス王室が「憶測に対してはコメントしない」と発表していたばかりでした。
完全移住というわけではないとしても、今年の活動が昨年から大きく変わるのは間違いなさそうです。今後の王子と妃からの詳細発表が待たれます。