22日に生放送された令和最初の漫才日本一を決める「M―1グランプリ2019 」(テレビ朝日)。優勝賞金1000万円をかけ、熾烈な争いが繰り広げられましたが、見事、初出場となった芸歴12年コンビ・ミルクボーイが優勝を飾りました。
2001年にスタートした同大会は、日本一の漫才師を決める大会として毎年行われていましたが、2010年の第10 回開催で一旦終了。その後、フジテレビ系列の「THA MANZAI」に引き継がれましたが、2015年に5年ぶりの復活を果たし、今大会で15回目の開催となっています。今年の司会を担当するのはお笑いタレントの今田耕司さんと女優の上戸彩さん。審査員をオール巨人さん、松本人志さん、上沼恵美子さん、中川家・礼二さん、サンドイッチマン・富澤たけしさん、立川志らくさん、ナイツ・塙宣之さんの7人が務めました。
ファイナリストとなったのは、インディアンス、ミルクボーイ、オズワルド、見取り図、かまいたち、ぺこぱ、からし蓮根、ニューヨーク、すゑひろがりずの9組となっていて、敗者復活戦枠では、2位のミキに大差をつけて勝ち上がってきた和牛が出場しました。出番の順番は、新しく導入された「笑神籤(えみくじ)」による抽選で決定し、出場者たちは常に舞台裏で待機しながら直前までわからないというスリルを味わいます。初出場で優勝を飾ったミルクボーイは10組中7番目に漫才を披露。
審査員の全員が95点以上の点数を出し、史上最高得点となる681点で5040組の頂点に立ちました。スタジオから爆笑を誘ったそのネタは、「オカンが好きな朝ごはんの名前を忘れてしまい、コーンフレークかコーンフレークじゃないか」というもの。これについて、97点と評価した審査員の松本さんは「あのなんでしょう。いったりきたり漫才。なんか揺すぶられたな。これぞ漫才っていう、久しぶりに見せてもろた。いやあ、よかったなあ」と唸るように絶賛しました。
同じく97点を出したの富澤さんは「おじさんがコーンフレークか、コーンフレークじゃないかって(笑)。それだけで盛り上がれるのが凄いですね」と称賛し、98点を出した上沼さんも「大阪の方なんですか。初めてです。一番笑いました、ネタのセンスが抜群ですよ。この角度を持ってくるっていうのは。考えられない顔立ち。新しい。ホンマに出てください」と興奮気味にコメントしました。また、 ナイツ塙さんも「誰がやっても面白いネタプラス、この人達がやったら面白い。僕らも1回こういうネタを考えたことがあったんですけど、こんなに面白くできなかった。人と言葉の力とセンスが凝縮されていた」と1番の高評価99点を出しました。
視聴者からは、「今年レベルかなり高いな。ミルクボーイ、見る前は正直よく分からんかったがコンフレークだけでここまで面白くできてるとは。」「ミルクボーイという名のコンビは、名前すら聞いたことがなく面白くないんだろうと思っていたけど、実際漫才を見てこれがメチャクチャ面白く、腹を抱えながら笑ったよ。」「初出場が多くてどうなるかと思ったけど、今回はレベル高い。」「久しぶりにほんとに無名で忖度なしに誰が見ても面白いと思えるんじゃないかと」などの声が上がりました。番組を見るまでは、ミルクボーイのことを知らない人も多かったようですが、その結果には誰もが納得の漫才だったようです。