全日本フィギュアスケート選手権大会は、日本スケート連盟が主催するフィギュアスケートの日本一を決定する選手権大会。
その全日本選手権が 去る19日、東京・国立代々木競技場で開幕しました。
男子は4年ぶりの出場となる羽生結弦選手(ANA)、大会4連覇を目指す宇野昌磨選手(トヨタ自動車)、アイスダンスへの転向を表明している高橋大輔選手(関大ク)らが出場します。ファンにとっては待ちに待った大イベントですよね。
試合の風物詩と言えるのが、演技後にリンクに降り注ぐ花束やプレゼントなどでしょう。
しかし、今秋、大会の公式ホームページに ファンにとって衝撃の一文が掲載されました。
”花束・プレゼントの投げ込みは、競技進行の都合およびお客様の安全確保のため禁止に…”とのこと。
リンクに花束やプレゼントを投げ込むのは、エキシビションやアイスショーでは禁止されているが試合では認められていたものでした。
ファンが選手とのつながりを感じられる大切な時間ともいえるので、この 投げ込み禁止令は 少なからずファンたちにも衝撃だったかもしれませんね。
花束やプレゼントを回収している 幼く見えるスケーターはフラワーガール・ボーイと呼ばれ、目の前で選手の演技を見られて触れ合える憧れの機会でもあったようです。
しかし実のところ、わずかな花びらや糸くずがあるだけでも、氷の上を数ミリの幅しかない刃で滑るスケーターにとっては 危険なもの。
回収に手間取れば進行の妨げにもなってしまうことでしょう。
運営側はこれまでも、中身が落ちないようにラッピングを徹底する、投げ込みをするのはアリーナ席や1階席だけに制限するなど観客にも呼びかけてきました。それなので ファンもプレゼントにビニールカバーを付けたり、手紙をテープで固定したりするなど気をつけてきたようです。
しかし、今大会では ついに投げ込みが全面的に禁止され、ファンは会場内の「プレゼント預かり所」に託すことになるとのことです。
また アイスショー「THE ICE」ではプレゼントそのものを断っており、公式ホームページには「スケーターへのプレゼントはご遠慮いただき、東日本大震災義援金へのご協力をお願いいたします。プレゼント受付はいたしません。お手紙については会場にて受付いたします」
「会場内のプレゼント預かり所にてお預かりします。(中略)… 配送による品物も受け取り、お預けはできませんのであらかじめご了承ください。」などとしています。
ツイッター上には「お花投げ込み無くなってちょっと寂しかったなぁ」「風物詩だったフラワーガールの可愛らしい姿衣が見られないのが残念…」などの声も上がっているようです。
15年ほど前から始まったと言われる花束やプレゼントなどが、選手たちへの応援や感謝の気持ちを伝える上で 大切なものだったことは確かでしょう。正直、今後 リンクにその光景がなくなったとしたら少し寂しい思いがするのも当然だとも言えます。
しかし その気持ちは 喝采の拍手やスタンディングオベーションを通してもスケーターたちの心に きっと届くはずだと思いたいですね!