福井県小浜市の宇久漁港内で 2019年12月19日、死んだダイオウイカが漂流しているのを 京都市内の男性釣り客(46)が見つけました。
全長3メートル、一本だけ長い触腕を含めると約6メートルにもなる大物だとか…
地元漁師たちも「初めて見た」と 物珍しさからか?カメラに収めていたそうです。
数々の海賊を恐れさせた海に棲む伝説上の怪物クラーケン…
実は そのクラーケンのモデルがダイオウイカと言われています。
世界一大きい無脊椎動物のダイオウイカですが、その生態は多くの謎に包まれています。
しかし、この20年間でダイオウイカに関する生態は徐々にですが明らかになってきているそうです。
世界最大の無脊椎動物と言われているダイオウイカは、なんと平均体長10m、体重200㎏なのです。10mというサイズをなかなかイメージできない方は、路線バスを思い浮かべてみてください。一般的な路線バスとダイオウイカはだいたい同じサイズだということです。発見された中で最も大きなダイオウイカの体長は17.
5m、体重はおよそ1トンもあったそうです。
ダイオウイカが深海にすんでいるので研究が難しく、その実態をなかなか解明できていないのが現状です。
生きたダイオウイカの撮影に成功したのは2004年とつい最近のことです。それまでは、海に流れてきたダイオウイカの死骸などで研究がすすめられてきました。
実は2004年にダイオウイカの撮影をしたのは日本人であり、2013年には小笠原諸島父島の深海でダイオウイカを撮影した映像が公開され海外からも大反響を呼んだそうです。
深い深海でも多くの光を集められるように目玉が大きくなったと考えられているダイオウイカの目玉は 直径およそ27㎝なので、バレーボールと同じ大きさだと言われています。
その大きな目玉で獲物を見つけると、触腕と呼ばれる2本の長い腕で獲物を掴みます。その後、残りの8本の腕で獲物をかかえ、鋭くとがった口で 削り取るように獲物を食べると言われています。狙った獲物は逃さない?想像するだけでも ちょっと怖いですよね…
そのように 天下無敵にも思えるダイオウイカにも、やはり天敵がいるようです。ダイオウイカの体長よりも大きい18m。四角い頭のマッコウクジラなのです。
マッコウクジラの四角い頭の中には、脳油と呼ばれる脂が大量に含まれており、脳油のおかげで深度3,000mまで潜水できるので、マッコウクジラのお腹の中からダイオウイカが発見されることは多々あるそうです。世界中に何体のダイオウイカが生息しているのかは明らかになっていませんが、多数のダイオウイカがマッコウクジラの犠牲になっているのは間違いなさそうですよね?
今回 こちらのダイオウイカが 宇久漁港内で発見されたのは 辺りが まだ暗い同日午前4時ごろ、浮いているのを発見し、地元漁師と縄でくくっておいたということです。
見つけた釣り客は目的のアオリイカの釣りの結果はいまひとつだったそうだとかで、写真を撮りながら「釣ったことにして息子に自慢しようかな」と話していたそうです。でも 平均体長10mのダイオウイカの中では、ちょっと小さめ?だったのかもしれませんよね…