アニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市伏見区)が放火され、男女36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件で、
殺人などの容疑で逮捕状が出ている青葉真司容疑者(41)が、京都府警の任意の事情聴取に対して、
「自宅を出るときから殺意があった」「道に外れることをしてしまった」などと供述していたことが14日、
捜査関係者への取材で明らかになっています。
青葉容疑者は同日、入院治療中の大阪府内の病院から京都市内の病院に転院。
病院関係者によりますと、青葉容疑者は現在、
感染症などの合併症を起こす危険な状態を脱しているとのことで、
自力歩行はできないが、会話は可能な状態にあるとしています。
命に別条がない程度まで回復したため、京都府警は勾留に耐えられる状態になるのを待って逮捕する方針を固めたとしています。
青葉容疑者は14日午前9時ごろ、ストレッチャーで救急車に乗せられて大阪府内の病院を出発。
午前10時15分ごろに京都市内の病院に到着し、青葉容疑者はタオルで全身を覆われた状態で、
医療関係者に取り囲まれながら院内に運び込まれていきました。
青葉容疑者は7月18日にガソリンをまいて火を付けた際に自らも全身にやけどを負い、
京都市内の病院に搬送されたが、長期間重篤な状態が続いたため、
20日にヘリコプターでより高度な医療を受けられる大阪府内の病院に移送され、
これまでも皮膚移植やリハビリなどを重ねてきたといいます。
また、青葉容疑者は転院前、治療に携わった医療スタッフに対して、
「人からこんなに優しくしてもらったことは、今までなかった」と感謝の言葉を伝えたといたそうです。
青葉容疑者は大阪府内の病院で受けた11月8日の京都府警の事情聴取で容疑を大筋で認めており、
「埼玉の自宅を出るときから殺意があった」「どうせ死刑になる」などと供述。
さらに「道に外れることをしてしまった」と、反省とも受け取れる言葉も口にしていたといいます。
これら一連の報道に、ネット上からは様々なコメントが寄せられています。
「複雑だなぁ。事件を起こす前に、こうやって人の優しさを知り、感謝する機会があれば、あんな事件おこさなかったんだろうか‥」
「殺された方はもっと優しい人達だったかも。この人は小説を描く想像力はある癖にそういった現実を想像する力は無かったんだな、」
「医療に関わった方は36名の無念を晴らす一心で死刑の確率高い中命を救ってたんだろうな。
犯人は生い立ちから色々と辛い人生とはいえ、関係のない36名の方の命と何十名という方の人生を狂わせてはいけなかった。誰だって他人に傷つけられて、心に傷を負いながら生きてる人がいるってこと。忘れてはいけないんだよね。もし今傷つけてる人がいたら、思いやりをもってほしい。」
「今回、医療スタッフの皆さんの優しさを感じたのを機に、少しでも被害者の気持ちや今までの己の愚かさ等、何かを感じ、考え、思い、これからの取り調べにも真摯に向き合ってほしい。」
などのコメントが多数寄せられており、複雑な気持ちを持った人が多いようです。