タイの観光地で2007年、当時27歳の日本人女性が殺害された未解決事件で、タイの警視庁は16日、新たな容疑者が浮上しDNA鑑定をすることを公表しました。
この事件は、2007年、タイ北部のスコタイで、遺跡を観光していた当時27歳の川下智子さんが不審者かに首を刺されて殺害されたものです。
タイの警視庁は16日、現場からおよそ1キロ離れた場所に住んでいた男が新たに容疑者として浮上しました。
今年初め、地元の住民から有力な情報提供があったとしています。
男の友人から「男が酒に酔った際、壁に飾ってあったナイフを指し『あのナイフで犯行に及んだ』と話していた」という陳述がありました。
しかし、この男は事件の3年後32歳ですでに死亡しています。ただ、男の姉のDNAと現場から採取されたDNAを照合するということです。
智子さんの父・康明さん「現段階では一喜一憂せず、タイ政府の捜査に希望を持って待ちたい」と立場を表明しました。
智子さんの父・康明さん「現段階では一喜一憂せず、タイ政府の捜査に希望を持って待ちたい」と立場を表明しました。
タイの特別捜査局は男のきょうだいからDNAの提供を受け鑑定を進めていて、結果は来月15日ごろ明らかになるといいました。
DNAの鑑定結果は11月中旬までに出るとしていますが、男本人のDNAではないため真相解明につながるかは不透明です。
容疑者が特定できたことは確かいいことですが、死者の青春と家族の悲しみは補ってもらえないものですね。