昨年7月、33年ぶりにクジラの商業捕獲が再開されました。和歌山県太地町では、イルカ漁が解禁されました。
このイルカ漁が極めて残酷であると世界中からが非難が集まっています。
日本人にもあまり知られていないこのイルカ漁は一体どんな方法でなんのために行われるのでしょうか。
ほとんどは食用
実はこの、イルカ漁で捕獲されたイルカはほとんどが食材として使われています。
しかし、このイルカ肉はクジラの肉とともに需要が年々減少しています。
どちらにも人体に有害なレベルの水銀が含まれていることが理由として考えられています。
しかし、太地町の漁師にとっては生活のためになっているといいます。
極めて残酷と言われている追い込み漁
追い込み漁では、イルカを浅瀬に追い込み窒息するか溺れるまで最長30分間苦しみ続けます。
そして浅瀬で、そのほとんどを食用にナイフで解体し、そのほかのイルカは水族館や海洋公園などに売ります。
この方法が極めて残酷であると世界中から批判が集まっています。
イルカ漁での総捕獲枠は1700頭を超え、約半年間続く予定です。
イルカ漁については、2009年にドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』で描かれ、世界中の注目を集めました。
そしてアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しました。
鯨漁でも非難されている日本
日本は、鯨漁の国際的な取り決めを作る国際補鯨委員会から脱退し、33年ぶりに鯨漁を再開しました。
商業捕鯨が再開され、鯨が水揚げされ、食用に解体されました。
国際補鯨委員会ではクジラが減少していることを問題視し、増加のために一定期間の補鯨禁止で合意しました。
しかしながら日本は、これまでに完全に補鯨を停止したことはありません。
毎年、調査名目としてクジラを捕獲していましたが、一部が食用としても販売されていました。
そのため、商業捕鯨を偽装した慣行だとの声も上がっています。
そして日本政府は「一部の鯨種が生息数を回復している」ことを理由に、鯨商業捕獲開始のために国際補鯨委員会を脱退し、今年から商業捕鯨を再開しました。
調査名目で、年間数百頭の鯨が捕獲されています。