茨城県の常磐自動車道であおり運転をしたうえ、男性を殴ったなどとして男と同乗者の女が逮捕された事件で、押収された女の携帯電話に男を制止する言動が記録されていないことが分かりました。
あおり運転を各地で繰り返したとみられる宮崎文夫容疑者(43)への捜査が進んでいるなか、
8月21日午後、静岡県の国道であおり運転を受けた男性が立ち会って実況見分が行われました。
同日午後3時ごろ、静岡県の東名高速清水インターチェンジ近くで行われた実況見分。
この場所は、白いSUV(スポーツ用多目的車)によるあおり運転が撮影された現場となっています。
宮崎容疑者が乗車していた白いSUVが横から幅寄せ、さらに猛スピードで前に行き、同じ車線に入ったかと思うと停車、一度はかわした撮影者を超えるスピードでSUVはさらに前に割り込んできます。
実況見分では宮崎容疑者が乗車していた白いSUVからあおりを受けた男性が立ち会うこととなりました。
捜査関係者によると、常磐自動車道でまずSUVから降りたのは、携帯電話を構えた交際相手の喜本奈津子容疑者(51)だったといいます。
宮崎容疑者にあおられた被害者の車のドライブレコーダーには、喜本容疑者が暴行を携帯電話で撮影する様子が映されていました。
そして今回の捜査で新たに分かったのは、喜本容疑者の携帯にも当時の映像が残されていたということです。
捜査を進めていく中で、携帯に残された映像には、喜本容疑者が宮崎容疑者の暴行を止める動きや言葉はなかったといいます。
また、捜査関係者は宮崎容疑者をけしかけている言葉があれば喜本容疑者を傷害の幇助(ほうじょ)の疑いで立件する可能性があるとしていて、幇助以外も適用できるすべてを視野に調べを行っているということです。
喜本容疑者については午後3時ごろ、都内の関係先のアパートの捜索が行われました。
一方、後続車の運転者を殴った傷害の疑いで逮捕された宮崎容疑者については警察はあおり運転の事実についても調べを進めていて、
常磐道での運転に暴行罪を適用することも視野に入れて捜査を進めていく方針を固めました。
その後の捜査関係者への取材で、この携帯電話に残された映像には喜本容疑者が宮崎容疑者の暴行を止める動きや言葉がないことが分かりました。警察は、喜本容疑者が宮崎容疑者の暴行を助長させた可能性もあるとみて捜査しています。
この事件を受け、ネット上からも怒りのコメントが多数寄せられています。
「細かいことはいいから二人とも厳罰に処してくれ
それが煽り運転や暴行の最高の再発防止策になる」
「むしろ不利な証拠にしかならないのに
残している事に驚き」
「この二人は手慣れた感じでやってるから初犯ではないのでしょう。
たぶんドラレコの証拠はないけどやられたっていう人いると思う。
まずは女に様子見させてから怒鳴りにいくのかも。
たぶん駄目なら手を挙げるとか合図がある気がする。
二人でのドライブで獲物見つけながらドライブしてたんじゃない?」