栃木県の遊園地でアトラクションから51歳の男性が落下して死亡した事故で、遊園地のスタッフが「命綱を付け忘れてしまったかもしれない」と話していることが分かりました。
死亡事故が起こったのは、2019年8月5日のことでした。
県警那須塩原署によると、栃木県の那須ハイランドパークで、51歳の男性が空中につるされたサンドバッグに飛び移るアトラクションから、5メートル以上の高さから転落しました。
男性が乗っていたアトラクションは、クライミングなどを楽しめる屋内複合アトラクション「ノボランマ」の遊具のひとつだったといい、高さ約8メートルの鉄柱から空中につるされたサンドバッグに飛びつく遊具だったことも明らかになっています。
男性はすぐに病院に運ばれましたが、頭などを強く打ち、搬送先の病院で、死亡が確認されたとのことです。
遊園地によりますと、事故の前にスタッフ2人が男性にヘルメットとハーネスと呼ばれる安全ベルトを装着しました。
しかし、ハーネスに付ける命綱については、スタッフが遊園地の聞き取りに対して
「付け忘れてしまったかもしれない」と供述していることが新たに分かり、従業員が命綱をつけ忘れた可能性が高いことが見られます。
施設の運営会社によると、このアトラクションでは、利用客全員に命綱を付けることが義務付けられていて、警察は業務上過失致死の疑いも視野に調べる方針です。
今回、死亡事故を招いた「ノボランマ」は、昨年3月にオープンしたばかりでした。
また、誤って転落しても安全装置が作動し、床への衝突を防ぐ仕組みになっていたといいますが、この死亡事故を受け、那須ハイランドパークは同日、ノボランマの営業を中止しました。
現在、アトラクションの再開のめどは立っていないといいます。
夏休みに子供たちでにぎわう遊園地での死亡事故を受け、ネット上では以下のようなコメントが寄せられています。
「監視カメラがあるだろうから付け忘れたかどうかは分かるだろう。もし付け忘れたなら園側に業務上過失致死が適用されるだろう。この男性は恐らく初めての経験で、命綱がないことには疑問を持たなかったと思われる。」
「本人も気づかないか。。故意じゃない限りみんなにとって残念な事故ですね。」
「命綱がないことに疑問を持たないのか?アトラクションのイメージからして落下の可能性を考えて、もし命綱がなければ申告すると思うけど言えなかったのかな。お気の毒です。」