カレーは、日本人の国民食と言っても過言ではありません。そのため、食材やルーなどにこだわり、自分だけのオリジナルの味を楽しまれる方も多いです。そんなカレーはまとめて作ったほうが美味しいので、基本的に1日で食べ切ることは難しく、冷凍保存する家庭は珍しくないです。さらに、仕事や家事などで日々忙しいという理由で、いつでも解凍して食べられるようにまとめて冷凍保存すると言う家庭も多いです。
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ただ普通にタッパーやパックなどに分けて冷凍保存してしまうと、解凍した時にじゃがいもがおいしくないことが多いのでは無いでしょうか。実は、じゃがいもは冷凍するとスカスカになって食感がおいしくなくなってしまうのです。その理由は、家庭用の冷蔵庫は食材が完全に凍結するまでにかなりの時間がかかるからです。つまり、カレーに含まれる水分が氷の結晶になる際、ジャガイモに含まれるデンプン質が破壊されてしまうのです。デンプン質は、じゃがいものホクホクとした食感を味わえる大切な成分です。それが失われることで、解凍しても美味しくなくなってしまうと言うわけです。
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せっかく美味しく作ったのに冷凍することで美味しくなくなってしまうのは、非常にもったいないことです。そこで、ここでは美味しくカレーを保存する為のコツについて紹介していきます。まず、カレーはそのまま放置していると内部で細菌が繁殖しやすくなってしまいます。特にウェルシュ菌は、酸素がないところを好み、どんどん増殖するという性質があります。そのため、冷凍前には必ずカレーは鍋の底からしゃもじでかき混ぜて空気を入れてあげることが大切です。そして、火を入れた後は、鍋ごと氷水の入った大き目のボールに入れて一気に冷却していきます。その後、じゃがいもがスカスカにならないように、じゃがいも自体を取り除くか、潰しておきます。
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そして、カレーが完全に冷めきったら、冷凍用のタッパーあるいはフリーザー用のバッグに入れていきます。フリーザーバッグで保存する場合は、必ず内部の空気をきちんと抜いて平らにしてから冷凍する事が大事です。というのも、カレーが外の空気に触れてしまうと、油が劣化してしまうからです。いわゆる冷凍ヤケが起きるので、解凍した際に美味しくなくなってしまいます。なので、面倒くさがらずに、カレーができるだけ空気に触れないように工夫する必要があります。
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冷凍庫で保存できる賞味期限については、およそ一ヵ月です。ほとんどの方は、冷凍庫に入れてしまえば、無期限で食べられると思い込んでいるのではないでしょうか。ただカレーは、冷凍している間も着実に劣化は進んで行きます。そのため、美味しく食べるためには、一ヵ月以内がベストといえます。
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また、冷凍したカレーを解凍して食べる際もいくつかコツがあります。それは、必ずカレーを食べる前日に、冷蔵庫に移して時間をかけて解凍していくということです。カチカチの凍った状態のものをすぐに電子レンジで温めてから、食べるという人はとても多いです。ただレンジでいきなり温めてしまうと、内部の水分が一気に飛んでしまい、カレーがパサパサになります。さらに、電子レンジだとムラが出来やすくなるので、結果、美味しくなくなってしまいます。ゆっくり自然解凍した後、食べる時に電子レンジで加熱するか、鍋に移して火にかけることで美味しく食べることができます。
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ただ忙しい日々を過ごしていると、冷凍した物を早く食べたいという方も少なくないです。そんな時は、カレーをフリーザーバッグで冷凍しておいて、凍ったままのバッグを湯煎するといいです。そうすると、調理後のカレーのように美味しく食べることが可能です。