一時代を築き上げ、その後も現在に至るまで日本の女性アイドルのトップに君臨し続けているグループがAKB48です。
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メンバーが次々と卒業したり、追加されたり、あるいは全国に姉妹グループができたりと、今やそのグループ、メンバーの全容を把握している人はごく一部のファンと言ったところかもしれませんが、初期メンバー、いわゆる神7と呼ばれるメンバーに関しては記憶がある、あるいは名前や顔が思い出せると言う人も多いかもしれません。
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その神7の中でも、毎年、開催される選抜総選挙において常に1、2位の座を争っていたのが前田敦子さんです。あっちゃんと言う名称で、まさしくAKB48の顔として活躍していた前田敦子さんは、2012年にAKB48を卒業しています。グループの人気が絶頂の頃にあって、突然の前田敦子さんの卒業は、当時、非常に大きな話題となりました。
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ですがそもそも、前田敦子さんはデビュー前に、AKB48やその姉妹グループなどをプロデュースしている秋元康さんに今後何をやりたいのかを問われた際に、演技がしたいと答えたと言うエピソードもあるくらいです。そして実際、AKB48に所属しながらも、アイドル活動と女優活動を両立させていました。つまりアイドルとしての活動はあくまでも芸能界での認知度を拡げるため、あるいは自分のファンを獲得するため、いわば夢をかなえる方法のひとつであってと言うことです。そして爆発的な人気を得て、アイドルとしての自分に、あるいはその活動に十分、満足をしたからこそ、いよいよ自分の夢を叶えるべき時が来たと判断して、グループを卒業したと言う具合です。
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そして秋元氏に話した通り、卒業後、前田敦子さんは女優として活躍されています。その活躍を説明する前に、卒業後、前田敦子さんがますますあか抜けて、きれいになったと言う声が相次いでいます。AKB48を卒業されたのが21歳くらいの年齢であり、これは女性としての美しさがこれから花開こうかと言う年齢です。そしてそこから美しさに磨きがかかったと言うことは、やはり女優としての活動が実りあるものの証拠であると考えることもできます。
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まず卒業後、初の連続ドラマ出演作として出演した「幽かな彼女」では、表向きは非常に人当たりの良い一方で、正確に裏表があり、教師と言う仕事に限界を感じ始めていると言う女性教師を演じています。この作品、基本的にはコメディタッチの明るい作品なのですが、その中で中学校や学生たち、また教師たちを取り巻くリアルな問題が描かれている作品でもありました。そんな作品にあって前田敦子さんは、難しい役どころを見事に演じ切り、存在感を見せています。
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その後、今度は卒業後初の映画W主演として「クロユリ団地」に出演しています。こちらはホラー作品なのですが、前田敦子さん演じる主人公は、実は事故で家族を亡くしているのですが、そのことを受け入れられずにいると言う難しい役どころを、迫真の演技で演じきり、ホラー作品ならではの怖さと、人としての悲しさを体現しています。更に映画「もらとりあむタマ子」では、初の単独主演をつとめます。大学を卒業したものの、就職もせず、ただひたすら毎日を怠惰に送る主人公、タマ子がわずかな一歩を踏み出すまでの日々を描いたこの作品で、第23回日本映画プロフェッショナル大賞の主演女優賞を前田敦子さんは受賞しています。
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またこれ以外にも数多くのテレビドラマ、映画に出演しており、特にスクリーンでの活躍においてはその独特の存在感、演技が高い評価を得ることも多くなってきています。加えてテレビコマーシャルで見かけることも多く、こちらではドラマや映画では見ることができない、前田敦子さん本来のキュートさやコミカルな面が魅力です。アイドルとしての地位に甘んじることなく、女優としての一歩を踏み出した前田敦子さんの活躍からは、今後も目を離すことができません。