中国のユニクロに客がものすごい勢いで殺到する動画が、中国版ツイッターのウェイボーに投稿されたことにより、ネット上ではさっそく話題になっています。
中国のUNIQLOは3日、米国出身のアーティストKAWS(カウズ)とのコラボレーションによるTシャツを売り出しました。KAWSが自身のインスタグラムに「ユニクロとのコラボはこれが最後」と投稿していたこともあるようで、有名アーティストとのコラボ企画がアダになったというわけです。
しかし、若い男女多数が店のシャッターが上がり切る前にくぐって棚に猛ダッシュ、商品を奪い合い、客同士の殴り合い、商品棚の破壊、中にはマネキンからTシャツを脱がせたり、床に転がりながら「絶対に離さない」と他の客と引っ張り合ったりするシーンも動画には写っていました。
UNIQLO x KAWSが中国で発売開始された模様です。
カオスすぎる??#uniqlo
— Dai (@dai_jpn) June 3, 2019
中国紙・北京青年報などによると、各地のユニクロ店舗前には、3日早朝にすでに列ができていたといいます。
一部の店では開店から3秒しないうちに完売したという情報もあり、1枚1550円の品を1人で20~30枚買い占める客もいたといいます。さらには、人気商品は10倍の値で転売されているということです。
中国のソーシャルメディア上では3日、この大混乱の様子を写した動画や投稿で埋め尽くされたそうで、客の一人は中国メディアに対して、「カウズがディオールとコラボしたTシャツは1000元(約1万6000円)以上の値段がするが、ユニクロのこの商品は100元(約1600円)もかからないから、みんなが殺到した」と話していることも明らかになっています。
中国ではこのコラボ商品を惜しくも手にできなかった人も多数いるようで、ネットではTシャツの転売がすでに行われているんだとか。
実体店舗の販売価格が99元(約1584円)のところ、転売価格は5倍の499元(約7984円)となったり、現在高額な転売問題も生じています。
ネット上では以下のようなコメントが寄せられています。
「党が反米・反日を呼び掛けているのに、Tシャツを奪うなんて党のメンツが丸つぶれになった」
「あの大混乱を見て、政府系メディアが扇動すれば、中国人が日・米・韓・加(カナダ)の商品をボイコットすると誰が信じるものか?」
また、「スッキリ」に出演したお笑いタレントの近藤春菜は、「ゾンビ映画みたい。整理券を出さないと危険ですよ」とコメントし、司会の加藤浩次からも「日本でもあり得ることです。どうしたらいいのか」と今後の課題について述べました。
一方、ユニクロは7日、日本で「カウズ:サマー(KAWS:SUMMER)」を販売する予定だそうで、さらに注目が高まってきます。