ミスチルは1985年、関東高等学校の軽音楽部に所属していた桜井和寿を中心に結成されました。さらに、現メンバーの中川敬輔、田原健一 に加えて、ドラマーと女性キーボードの計5人組バンドでした。バンド名が何度か変わり、1988年、重要なライブコンクール前に当時のドラマーが脱退してしまいました。
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その際に中川と田原の中学校の同期でたくさんのバンドを掛け持ちし、確かな演奏力が評価されていた鈴木英哉を誘い、コンクールまでという、一定期間の代役に頼みました。後に彼も正式なバンドメンバーとなり、現在の4人組バンドという形式になりました。1989年にバンド名が現在のMr.
Childrenとなりました。なぜ、ミスチルでは桜井和寿がかなり他のメンバーよりも目立つのかというと、桜井和寿がバンドのほぼ全曲の作詞作曲を手掛けるほか、ボーカルも彼が務めるからです。
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さらに、歌番組でのトークもほぼ彼一人が務め、ライブMCもほとんどが彼です。ミスチルがヒットした理由は彼の類まれな楽曲づくりのセンスと、曲に合わせて変幻自在に歌い方を変えられるからです。ミスチル好きの半分が桜井和寿以外のメンバーを知らないというのも、可能性はあります。他のメンバーは3人とも、桜井和寿の才能によって自分たちが売れていることを自覚し、彼の才能を引き出すような楽曲への関わり方を心掛けているとインタビューなどでもよく答えており、あえて目立たないようにしているようです。
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ただ、ライブなどに行くような、コアなファンはバンドメンバーの全員を知っているだけでなく、全員のファンであるということが多いです。ライブの曲間に掛け声を入れる人の中には、桜井の名前を呼ぶ人が半数以上、残り少しは他の3名のメンバーの名前を大声で叫び、応援している姿が見られます。
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演奏力が高いと言われることが多くはないメンバーですが、その理由として、自分たちの個性を殺してでも、ボーカルの桜井を引き立てるような演奏を心掛けているからだと考察するプロの演奏家もおり、一部の人々からは桜井以外のメンバーも非常に評価されています。また、現在は少なくなってはいるものの、編曲やギターフレーズのアレンジのアイディアも豊富に持っているようです。
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ミスチルの初期の大ヒット曲、イノセントワールドの特徴的なイントロを生み出したのは、桜井和寿ではなく、ギターの田原健一であることも有名です。このように、桜井和寿以外のメンバーは縁の下の力持ちとして実は大活躍しています。