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フィギュアスケーターとして絶大な人気と知名度を誇る浅田真央さんは、美しい表現力や柔軟性のある演技に女子では数少ないトリプルアクセルを飛び、かつ複数の三回転ジャンプを試合に構成するといった難易度の高い技術力を兼ね備えており、試合では何度も優勝や入賞といった華麗な経歴をもっています。
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そんな浅田真央さんですが、女子では年齢を重ねると体系変化によってジャンプが飛べなくなるといったケースもよくありますが、それも見事に克服し、現役の最後までトリプルアクセルに挑み続けました。しかし女子では数名しか飛ばないトリプルアクセルは、それだけ身体に負担となる大技でもあり、それゆえに幼い頃からずっとトリプルアクセルを飛び続けていた浅田真央さんは、当然ながら膝などに相当の負担を抱えることになりました。さらにトリプルアクセルに限らず連続三回転ジャンプやその他のジャンプも飛びますし、ジャンプだけでなくスピンなどでも柔軟性を重視した構成の演技をしていたので、身体への影響はどんどん積み重なり、多大なものとなっていったと思われます。その結果、ついに左足膝蓋靭帯炎が慢性化して悪化し、現役引退へとつながった可能性が高いとされています。
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この膝蓋靭帯炎は別名をジャンパー膝とも呼ばれており、膝のお皿である膝蓋の下にある膝蓋靭帯に炎症が出る怪我なのですが、スポーツ障害の一つとしてもメジャーな怪我であり、とくにジャンプなどのストレスが膝にかかるスポーツで多く見られる傾向にあり、浅田真央さんの代名詞とも呼べるトリプルアクセルは左足で急ブレーキをかけてそのまま踏み切ってジャンプする技であるため、相当左膝に負担がかかりますし、さらに過去には左足首捻挫などもしていたため、それをかばうことでより膝に負担がかかった可能性もあります。
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その結果、慢性化した怪我の影響で思うようなパフォーマンスが出来なくなり、引退へとつながったと思われます。もっとも引退の理由は怪我だけでなく、本人のやり切ったという気持ちもありますし、怪我を言い訳にしないのは現役選手の頃からのことであり、浅田真央さんが怪我をしていることは、コーチやその他の関係者からの情報提供といったことがほとんどで、最初から最後まで本人から怪我が原因で思うような演技が出来なかったと言ったことは一度もありませんでした。
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このように日本はもちろん世界中から愛されているフィギュアスケーターの浅田真央さんですが、現役はこうして引退しましたが、アイスショーなどでは現役の時と変わらぬ美しい演技を見ることは可能ですし、フィギュアスケート以外でも活躍の場が広がるなど、今後の活躍も期待されています。