4月2日、盲導犬を育成するアイメイト協会の調査によると、視覚障害者が「盲導犬を連れている」を理由に、入店や施設の利用を拒否された経験のある方は52.
9%に上ったことが分かりました。
2016年4月に共生社会の実現に向けて、不当差別を禁止する障害者差別解消法が施行されてから3年経ちました。
しかし、「差別理解解消」は、未だに深まっていない実態が浮かんでいます…
52%という数値は、昨年に行った調査の結果の63.0%からは減少しています。
しかし、まだまだ理解が足りません。
アイメイト協会の塩屋隆男代表理事により、「盲導犬は視覚障害者にとって目であり体の一部だ」と訴えています。
入店や施設利用を拒否された場所(複数回答)に関しては、「飲食店」が80.0%と圧倒的に多かったです。
続いて「宿泊施設」が33.3%で、「タクシー」が17.8%でした。
補助犬に関する法律が制定されたのは2002年でした。
訓練を終えた補助犬は、ユーザーとペアで試験を受けた後、国から認定されることで、飲食店や交通機関などの同伴が認められるようになりました。
しかし、20年近く経った現在でも、ユーザーには現状が相変わらず厳しいものです。
「松岡修造の2020みんなできる宣言」では、松岡修造と補助犬ユーザーとの会話がありました。
26歳の時に事故にあい、車いす生活となった介助犬ユーザーの西澤陽一郎さんの話によると、「ドライバーに『乗るんですか?』と言われて、『はい、乗ります!』と答えると、『犬も、一緒なの?』と聞かれたので、『一緒です、補助犬です』と答えたのですが、『犬はちょっとダメです!』と断られてしまいました」
修造:「今、時代はどんどん先に進んでいます。もう『補助犬』ではなくて『補助コンピューター』とか、そういう方が良いという意見もあると思います。」
松岡修造の言葉に対し、「補助犬」の普及活動をする橋爪智子さんは犬だからこそ、「愛情」を込めて接することができると話しました。
「そもそも人と犬の信頼関係が、きちんとできていないと『補助犬』としての認定を受けられません。そしてロボットではないので、人は犬に対して愛情を込めて接します。そして犬にとってユーザーさんは、一番大好きな存在になっているんです」
55歳で視力を失ったセアまりさんも、盲導犬からある“大きな贈り物”をもらったと話してくれました。
「私に笑顔を思い出させてくれたんですね。私が後ろ向きになっていた時に、犬は“ピュンピュン”しっぽを振って歩くんですよね。そうすると、自分の足にしっぽが当たって、この子達の幸せが私にも伝わってきて、私自身もとてもハッピーになれました。逆に、犬がハッピーでないと、私達もハッピーになれません。だからそこが機械とは違うかなと思います」
「補助犬」への接し方、さらに多くの人に知ってもらいたいですね!