2007年5月、兵庫県立龍野高のテニス部に所属する女子生徒が部活動中に熱中症で倒れるという事故がありました。以降彼女は会話もできない寝たきりの状態になってしまい、あれから8年後の姿が話題となっています。
部活中に熱中症に…
事故が起きた日は、ちょうど中間テストの最終日だったといいます。キャプテンだった梨沙さん(当時高校2年生)たちは、出張のため練習を途中で抜けた顧問の指示を受けて練習をしていました。しかし練習終了後、高校から約1キロ離れたテニスコートから帰る途中で、梨沙さんが突然倒れ一時心停止の状態に。一命は取り留めたものの、低酸素血症により目が見えず言葉も話せないという“植物状態”と診断されてしまいました。
ニジウラ速報 : 部活動中の熱中症で寝たきりに、学校側に責任求め最高裁へ https://t.co/clZ1u9XLU8 pic.twitter.com/NOAHhLlCNE
— ニジウラ速報 (@njursokuhou) October 28, 2015
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現在は植物状態に…
彼女はその後病院に搬送されましたが、その日以降、目も見えず言葉も話せない、寝たきりの状態になってしまいます。彼女はどこまで意識があるのかわからない状態になってしまったため、彼女の母親は事故後退職し、夫とともに24時間体制で介護をしています。
梨沙さんはリハビリをしたお陰で、プリンやヨーグルトのような柔らかいものを口から食べられるようになりましたが、殆どの栄養はお腹から管で胃に流し込んでいるとか。また彼女は笑うこともあるそうですが、夜から明け方まで叫ぶこともあるなど、いまもなお両親はかなり介護に苦悩しているようです。
両親は学校を提訴
当時の校長はこの事故について「学校に瑕疵はない」とし、原因を明らかにしませんでした。事故から3年後の2010年4月、梨沙さんの両親は「学校側が安全配慮義務を怠った」として兵庫県を提訴しました。
しかし裁判はもつれ、一審では原告の請求が棄却。高裁で争われた控訴審では、「熱中症に陥らないように指導すべきだった」として一転して安全配慮義務違反が認定され、介護費用や慰謝料など計約2億3千万円の支払いが命じられました。これに対して県側は上告していましたが、2015年12月15日、最高裁は兵庫県の上告を棄却。約2億3千万円の支払いを命じた二審判決が確定しました。
熱中症で脳が損傷して、一生寝たきりにされた女子高生も、まず失明してしまったという…。
高温長時間の真のヤバさは失明しちゃうという点 pic.twitter.com/af9T3uSLp7— 非 後悔(^^ゞ せらむん教大司教 (@MIKAGUTI) July 23, 2018
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このような事故があっても、ブラック部活による事故はまだ起きています。部活動中の熱中症による死亡事故は決して少なくはありません。
「独立行政法人日本スポーツ振興センター」によると、平成26年度に学校の管理下の災害で
- 死亡見舞金
- 障害見舞金
- 供花料
を支給したのは、492件。また最近問題となっている”組体操”の事故は年8000件を超え、過去46年間に組体操の事故で9人が死亡、障害が残った子供は92人に上るそうです。
ネットの反応
「部活なんて素人の教師にやらすからだめなんだよ」
「水のむなとか言ってる教師まだいそうだよ」
「教師も部活やりたくないって言ってるんだよなぁ」
「なんで大会目指す部活しかないんだろうな」