女性客室乗務員（20代前半）から乗務前のアルコール検査で基準値を超える数値が検出され、乗務予定だった3日の福岡発成田行きNH2142便（ボーイング737-800型機、登録記号JA61AN）など国内線4便が客室乗務員交代の影響で最大25分遅れ、1391人に影響が及んだと 全日本空輸（ANA/NH）は 1月4日、発表しました。
客室乗務員 飲酒による運航に影響、ANA 今回が初めて
客室乗務員は焼酎2杯を飲んだと会社に説明しており、アルコール摂取量や飲酒時間などの詳細は現在調査中だそうです。
国土交通省航空局（JCAB）は、2019年7月5日に客室乗務員などの飲酒基準を制定。ANAで 客室乗務員の飲酒により 運航に影響が出たのは今回が初めてとのことです。
ANAによると、客室乗務員が3日朝に福岡空港へ出社後、午前6時30分ごろに乗務前アルコール検査を実施したところ、規定値を超えるアルコール量0.14mg/lが検出されたため、乗務から外しました。
ANAが使用しているストロータイプの検査機器が測定できる下限値は0.05mg/lで、アルコールが検出された時点で規定違反となります。その後 2回計測したところ、午前6時40分ごろ 実施の2回目は0.14mg/l、午前7時ごろの3回目では0.05mg/lと、いずれもアルコールが検出されたそうです。
再発防止を図り、信頼回復に努める
25分遅延し、福岡を午前7時45分に出発したNH2142便の乗客数は165人（幼児5人含む）。このほかに福岡発羽田行きNH242便（777-300、JA753A、乗客529人）が14分遅延し、福岡発羽田行きNH244便（777-200ER、JA742A、420人）が24分遅れ、福岡発羽田行きNH246便（767-300ER、JA605A、277人）が18分遅れとなり、国内線4便が遅延しました。point 278 | 1
飲酒した客室乗務員がNH2142便に乗務できなくなったことから、定刻午前8時出発のNH242便に乗務予定だった別の客室乗務員がNH2142便に乗務。後続のNH244便とNH246便も、その影響で交代が生じて出発が遅れました。
ANAは「再発防止を図り、信頼回復に努める」とコメントしました。
ANAでは、2019年11月7日にも乗務前の40代男性機長から基準値を超えるアルコールが検出され、乗員交代が発生。国内線4便が最大1時間以上遅れ、1955人に影響が及びました。この男性は12月10日付で懲戒解雇されています。
厳しいコメントも寄せられ
「アルコールチェッカーに引っかかってしまうほど飲酒してしまった事実は問題でしょう。適切な社内処分は妥当だと思います…」
「操縦士、運転士と違うので厳し過ぎるとの話もありますが、保安要員です。緊急時に的確な行動する為にも守っていただかねば…」
「これだけアルコール関係で問題が多いとなると、採用の際心理テストなどで自制心があるかどうかのチェックをするとか、そもそもアルコールを飲まない、飲めないような人を優先的に採用するとかしてもいいかもしれない…」
と言った 厳しいコメントも寄せられる中、今後の信頼回復のためにも、適切な対策が 急がれるものと思われます。point 217 | 1