目の前で家族を失う。これよりつらいことがあるのでしょうか。ここに自分の妹が煮えたぎった鍋に落ちた場面を目撃したある少年の悲劇的な話があります。少年は近くにいた料理人に助けを求めようとしましたが、その料理人はある理由でそれに気づかなかったそうです。みんなを怒らせたその理由とは…
これはインドでの出来事。2020年2月、3歳の少女がある学校給食用の鍋に落ちて死亡する事件がありました。お昼前、大きな鍋では学生たちのためのカレーが作られていました。そんな中、鍋の近くで遊んでいた少女が何かにつまずいてしまい、そのまま煮えたぎった鍋に落ちてしまったのです。
少女が鍋に落ちた時、その場面を目撃した少女の兄は悲鳴をあげながら助けを呼ぼうとしましたが、料理人はそれに全然気づきませんでした。少女の父親は料理人に責任があると言っているようです。その料理人がイヤホンで音楽を聞きながら調理をしていたため、少女が落ちたことにすぐ気づかなかったということです。騒ぎに気づいた先生たちや行政職員が少女を救い出しましたが、少女は全身に深刻な火傷を負った状態。
すぐ病院に運ばれましたが、火傷がもとで死亡しました。これを全部目撃した少年の心情はどれだけ辛かったか、想像もつかないです。料理人はもし少女の兄が悲鳴をあげた時、料理人がそれにすぐ気づいたら、少女を助けられたかもしれません。その場には6人の料理人がいたが、事故に気づいた時、全部逃げ出したそうです。当局では彼らの過失によって事故が起こったと判断、6人の身柄を拘束したそうです。
インドでこのような事故が起きたのは初めてではありません。2019年11月には今度と同じく、3歳の少年が熱いカレーポットに落ち、火傷で死亡する事件もありました。同月、6歳の少年が給食の鍋に落ちて死亡する事件もありました。給食を早く食べようとして走ってる中起きた事故であったようです。
確かに今度の事件は確かに調理人の不注意に責任があるとも言えるでしょう。イヤホンをしてなかったら、少女の事故に早く気づき、命を助けることもできたかもしれません。だが、こういった事件が今まで多数あったということを考えると、確実な対策が必要だとも考えられます。