困難だった時代に、たった一人の友人が貸してくれたお金を1万倍にして返した男性の友情に、ネットでは大反響を呼びました。
最近、中国のメディアの「中信網」は、章さん(当時56歳)を「江蘇省の善良人」(江苏好人)に選ばれたことと、彼が選ばれた理由を報道しました。
章さんが選ばれた理由に関しては、章さんの友人である孫さん(当時46歳)に大きな関わりがありあした。
時は1987年。
孫さんは江蘇省徐州にお兄さんが経営していた理髪店でヘルパーとして働いていました。
そこで、孫さんは常連だった章さんと友達になったそうです。
章さんはその後、浙江省温州で仕事をすることになって、地元を離れることになりました。
ところが、章さんは出張で温州に来た時、偶然にも孫さんを街で見かけたそうです。
生活が困難だった孫さんを見た章さんは、「僕がお金を貸してあげるよ!徐州に帰ってきて!」と言いました。
実は、お兄さんの理髪店が閉店してしまい、孫さんは失業者になってしまったのでした。
そんな孫さんに、章さんは当時の1年年俸だった1000元を全て孫さんに渡し、新しい理髪店を開くように伝えました。
そんな二人の友情はますます深まるが、1991年に孫さんが軍隊生活のために居住地を移動するとともに、章さんとは徐々に連絡が取れなくなりました。
当時は携帯電話もなかったため、連絡は不可能でした。
その後、孫さんはスペインに移住し、ビジネスマンとしてお金持ちになりました。
成功した彼の心の中には、いつも章さんがお金を貸してくれた恩を忘れずにいました。
どうしても章さんに感謝の気持ちを伝えたかった孫さんは、警察に助けを求めることにしました。
そして、ついに警察からの連絡で、章さんの連絡先が分かったのでした。
2012年、二人は32年ぶりに再会しました。
孫さんは過去の恩を忘れたことが一度もありませんでした。
章さんと再会した後、二人の地元だった徐州にワイン工場を開き、会長に章さんを推戴したのでした。
結果として、2012年12月、1000万元を超える規模のワイン工場が章さん所属の財産となりました。
ワイン工場は章さんの名義で設立され、投資人も章さんの名前が書かれていました。
孫さんは、自分が困難だった時代に友人が渡してくれた1000元(約1万7千円)を、32年後に1万倍の1000万元(約1億7千万円)で返したのです!
32年前に1年年俸をそのまま渡した章さん。
その恩返しは32年後に、“1万倍”で返してくれたという感動ストーリーでした。
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