14歳の女子中学生がダイエットを始めたら、行き過ぎで摂食障害(拒食症)になりました。
病院の精神科に入院後「家に帰りたい」と点滴を抜くと、ベッドに体を拘束され、77日間も続きました。
「そこまでする必要が本当にあったのか」。20歳になった彼女は病院を相手に訴訟を起こし、このほど判決が言い渡されました。
4人がかりで拘束
中学2年生からダイエットを始めた女性。どんどんエスカレートし、154センチの身長で体重が35キロまで減少。思春期精神科病棟に入院しました。
女性は病院での生活に嫌気がさし、点滴を自分で抜きました。その結果、なんと担当医は身体拘束を指示し、看護師が4人がかりで彼女の両手足と肩をベッドにくくりつけたのです。
不本意だったものの拘束されたことで彼女の健康状態は徐々によくなり、段階的に拘束が解除されましたが、全て外されたのは2カ月半後。拘束は77日間に及びました。
退院した後も生活は悲惨だった
拘束されたときのことがフラッシュバックし、体が動かなくなることがあったといいます。
17日間は違法
20歳になるのを待ってすぐに訴訟の準備を始め、病院を運営する「公立学校共済組合」を相手に損害賠償を求めました。
6月24日に迎えた判決。東京地裁は77日間の拘束のうち最後の17日間については必要性が認められず、違法だったと認定。賠償請求額2541万円のうち、精神的苦痛への慰謝料などとして110万円の支払いを命じました。
判決後、記者会見した武田さんは「一部勝訴したのはうれしいが、60日間が合法とされたのは怒りしかない。私にとっては恐ろしく長い期間だった」と話し、控訴する考えを示しました。
このニュースにネットでは
「でも今生きていられるのはその治療があったからでは?」
「治療に従わないからでしょ?」
「親御さんの許可なくやったと思えない。」
「そのおかげで、今生きているのでは?」
などと、拘束したことに対して肯定的に捉える声が多いです。
しかし、精神科に入院したせいで、トラウマが生まれてしまう。それでは元も子もないでしょう。